ほぼ1年かけて100万語を読みました。多読は面白い。
…ということで、200万語に向けて新たな出発です。
100万語を始めた当初、ちょいとバカにしていたGRなのですが(>どうせ英語のお勉強用の教材よね、みたいに)、どうしてどうして、実は、かなり質の高い読み物が多いです。良く考えればそうですよね。日本語を学ぶ外国人に読ませる教材だって、作る人は、きっと、日本語にもすごく気を使って練ったものにするだろうし、読み物として面白く、質の高い物を提供しようとするはずですよね。
だから、最近は、日本語の「俗悪(本)」(>我が家の俗語で仕事以外の気晴らしの本)を読むより、満足度が高いことも多いんです。それに何より、GRの3くらいまでのレベルだと日本語の文庫本より速く読めるし、章立て細かくたててあるので時間がコマギレでもキリのいいところで一旦中断できるし、「短い時間で気分転換」にもってこいなの。
今の私の英語力だと、GRの5とか6だと、ちょっと「根性据えて」読むって感じかな? 4だと「気楽と充実」のバランスが丁度トントンな感じ?
200万語は、SSSのメソッドに「忠実に」という部分と、「いいかげん」に「私流に」「気の向くままに」というのを並行しつつやっていこうと思います。
あと、今回、意識的にやってみようと思っているのは、「子どもの頃読んだ本」のGRでの読み返し。多読を始めた頃は、「子どもの頃読んだ本」には食指が動かなかった。どうせなら「新しい」話を読みたかった。
でも、100万語の最後の方で、「子どもの頃読んだ本」を読んでみたら、これが案外良かったんですね。
息子を出産した時、女性の先輩が、「私は子どもを持つということは人生を二度生きられるということだと思います」と書いたカードを送ってくれました。ほんと、その通りだなぁと思う。
GRで昔読んだ本を読む、というのもまたしかり…。今、私は「二度目の子ども時代」を楽しんでいます。
SSSが提唱するように、まずは、ペンギンのレベル0を時間を計って読んでみましたが、まだ、4分以下では読めません。(>4分以下で読めると上級者)
仕事で英語の物を読んだりした時に、以前より速度はついてきているように思ったけれど、「まだまだ」みたい。
「レベル0」などの分類方法やOBWなどのシリーズの名前については、興味のある方はSSS英語学習法研究会のHPを参照して下さいね。http://www.seg.co.jp/sss/
1.2004年7月4日:Sherlock Holmes Short Stories:OBW2:レベル2:7000語:
7000語:☆☆☆☆:中学2年生の頃に「はまって」いたのがシャーロック・ホームズ。新潮文庫に入っていたシャーロック・ホームズは全部読破しました。「まだらの紐」というのは、原題を知ってみると(”Speckled Band”)うまい訳だなぁとも思うし、そうなのかぁ?とも思う。
2.2004年7月5日:Simon and the Spy:PGR0:レベル0:900語:7900語:☆☆☆
:主人公が駅に行くと、なぜか警官がいっぱい。なんでもスパイが乗客にまぎれこんでいるらしい。短いストーリーだけど、それなりに楽しめます。
3.2004年7月5日:The Cup in the Forest:PGR0:レベル0:979語:8879語:
☆☆☆:主人公は森の中で美しいカップを見つけます。で、それを鑑定してもらおうとアンティーク・ショップに行くのだけれど、「すぐに森に戻してくるように」と言われます。
4.2004年7月5日:The Cup in the Forest:PGR0:レベル0:825語:9704語:
☆☆☆:主人公は美しい歌とギターを耳にしてアパートの隣の部屋の住人を訪ねます。隣の部屋の住人は昼間からサングラスをかけています。主人公は彼の目を見たくて、「サングラスを取ってみて」と頼みます。隣の住人は視覚障害者でした。目の見えない人とつきあえるかしら…と主人公は悩みますが、悩んでいるうちに隣人は引っ越してしまいます。GRには障害のある人もけっこう頻繁に登場してきますね。
5.2004年7月7日:The Mystery of Allegra:OBW2:レベル2:6144語:15848語:
☆☆☆☆:Allegraはイタリア語で「幸福」という意味。主人公が両親とイタリア旅行をしている時、そのAllegraの幽霊が現われる。宿に同じ名前の子どもがいるのだけど、夜中に現われるAllegraは、その子とは明かに違う! ちょっとホラーっぽい感じの話なんだけど、この話の下敷きになっているのは、詩人バイロンの私生児がAllegraであったという「実話」。
いや~、バイロンと言えば、私が次回のVa大会で踊ろうと思っている「海賊」は、彼の詩にインスピレーションを受けたものではありませんか!
不思議な縁を感じます。かつ、バイロンの友人であるシェリーとその妻メアリの話も出てくるのだけど、「シェリーの妻メアリ」って、「フランケンシュタイン」を書いたメアリ・シェリーであり、女性解放思想の生みの親でもある、メアリ・ウルストンクラフトと彼女の事実婚の相手でもあるウィリアム・ゴドウィンの間の娘でもあるのよね~。この本にはメアリは「シェリーの妻」としか書いてないんだけど、「おぉ! 物事は色々につながっているのだなぁ」としみじみしてしまいました。GRに「フランケンシュタイン」も入っていたはずなので読んでみようっと。
6.2004年7月10日:New Yorkers:OBW2:レベル2:6500語:22348語:☆☆☆☆:O.
ヘンリーの短編集。O.ヘンリーは短編の名手ですね。いや~、でも、彼、犯罪者で、刑務所の中で小説書いてたのね~。知らなかったわ~。後ろの著者紹介のところで知りました。