英語快読300万語 (13)-笑いとは残酷なもの?

OFF3のLaughterを読んだ。笑いの歴史についても知ることが出来る。人類はひょっとしたら言葉を話す以前から笑っていたかもしれないらしい。互いを笑わせて楽しんでいたかもしれないらしい。

しかし、「笑い」の原型は残酷でもある。たとえば、バナナの皮を踏んでころんだ人を笑う、パイをぶつけられて顔がクリームだらけになった人を笑うなど。今ではPC(ポリティカリー・コレクト)のコードに触れるが、昔は障害者を笑ったりもしてきた。

子どもの文学にも、ある種の「欠陥」のある登場人物がよく出てくる。ドラエモンののび太もそうなのかもしれない。

子どもは「完璧」でない登場人物に、自分が「完璧」でないことを赦される思いがするのであろうか。「完璧」でないゆえの辛さを共有するのであろうか。ウィルソンの登場人物なんかはこの系統だ。

だけど、一方で笑いの原型でもあるslapstick 系の登場人物も存在する。たとえば、太っていて大食いの女の子とか。(>「マリア探偵社」のシリーズの「マンモスけいこ」(漢字が分からない)など)

私は:小学校4年生くらいから「シリーズ物」でQにお話を作って聞かせているのだけれど(>最近は英語で話してやることも多い)、その主人公はよそ様にはお聞かせできない、ポリティカリー・インコレクトな「ダメな子」だ。のび太は気持ちがやさしかったり、「救い」があるけど、私の話の主人公は徹底的に「ダメな子」。子どもって、「ダメな子」の話を聞きたがるところがあるような気がする。

笑いの本質がそもそも「残酷」なものを含んでいるからなのだろうか?…と、このLaughterを読んで考えさせられてしまった。

42.2005年4月18日:Laughter:OFF3: 5600語:844319 語:☆☆☆☆☆:たった5600語で笑いについてたっぷりと学べます。写真も沢山あって、とても充実した1冊。

43.2005年4月18日:Three Men in a Boat:OFF3: 18000語:862319 語:☆☆☆☆:SSSの掲示板で「おバカ系」とあったので、読んでみた。仕事に疲れた3人の男が、ストレス解消しなくちゃ!と、テムズ川をボートで旅する話。舞台は19世紀末とか20世紀初頭なのかな?今の日本の「働きすぎ」社会のレベルから見たら、「仕事に疲れた」と言ってもたいしたことない仕事量なんだろうけど、でも、「じゃあ、ストレス解消しないとね」と、きっぱり休暇を取れる状況や、日常を離れ非日常を「演出」し「体験」出来る「技」は、日本人が見習いたいところ。私もなんかもう24時間ダラダラ仕事から離れられないような生活してるからさ。イギリス人を見てるととっても上手にキッパリクッキリ休みを楽しんでますよね。で、休んでなお、私の業界について言えば、彼らの方が圧倒的に生産性が高いです。(>まぁ、業界の「仕組み」が違うし、業界全体が欧米中心に出来ているので、日本人の参入にはハンディもあり、単純な比較は出来ない面もあるんだけど。)

44.2005年4月19日:Draemon 4 :マンガ: 5000語:867319 語:☆☆☆☆:マンガはラクに語数が稼げていいですねぇ。

英語快読300万語 (12)-「多読」でDVD鑑賞

多読で読んだ物に触発されて、DVDを借りてきて見たりする機会も増えている。PGRも今は、オリジナルを中心に読んでいるが、いずれ映画をストーリー化したものにも手を出せたらと思っている。PGRは映画物が多いから、これまた新しい世界が広がりそうで楽しみ。

37の文献では、サン・スーチーなど「勇気ある生き方」を貫いた人々の話が収録されているのだが、なかにエリン・ブロコビッチの話も入っていた。これ、ジュリア・ロバーツが主演の映画になっていて、レンタル・ビデオ屋さんで、ずいぶん長い間、「人気第1位」の棚に置いてあったっけ。その時には全く食指が動かなかったのだけれど、この37の文献で読んでみて、映像も見てみようかな?という気持ちになった。本の方も映像の方もなかなか面白かった。

こんな風に、多読を契機に、それまで「食指が動かなかったが見てみれば面白い」映像に出会えるのも楽しい。

37.2005年4月12日:Stories of Courage:PGR3: 10300語:779819 語:レベル3:☆☆☆☆:作家の大江健三郎と彼の障害者の息子との交流を含め、有名無名の人々の勇気ある生き方が紹介されている。

38.2005年4月13日:Draemon 2:マンガ: 5000語:784819 語:☆☆☆☆☆:マンガは気楽に読めて、語数稼ぎにいいです。ちょっと気になるのは、のび太が「ママに叱られちゃうよ」という時、”be scolded”が多用されていること。アメリカ英語ではこれをよく使うのかな? イギリス英語ではあんまりこれは使わないように思います。

39.2005年4月16日:Billy and the Queen:PGR0:900語:784819 語:☆☆☆☆:久しぶりのレベル0。実は再読(>記録はしてない)なのに、時間を計ったらやっぱり4分じゃ読めません。(>レベル0を4分で読むのがSSS的に「上級」の基準ということみたい)

40.2005年4月16日:Photo of the Tall Man:PGR3: 10000語:795719 語:☆☆☆☆:それなりに楽しめる話だったんですが、すぐに感想を書いておかなかったら、ストーリーが思い出せない。ちょっと気晴らしに「読み捨てる」には手頃っていう感じかな?

41.2005年4月16日:Best Friends:児童書: 43000語:838719 語:☆☆☆☆☆:生まれた日も生まれた病院も同じ、という2人の女の子のお話。イギリスは階層による住み分けが日本より断然厳しい。親の都合と親の階層の違いによって、2人は(>特に貧しい方である主人公)は傷ついていく。

英語快読300万語 (11)-私の何が変化したのか?&本と「出会う」

35のStrikerは、「PGRが苦手」という私に「こんなのもあるよ」とSSSの掲示板で紹介していただいた3冊の中の1冊であり、かつ、その時に「ふーん」と読み始めたけれど、なんとなく「乗り切れず」に「そのまま」「立ち消え」(>「捨てる」というほどの強い意思を持ってやめた訳ではない)になってしまった本です。

「GPRもなかなか面白いぞ!」となって、何冊か読んだので、ふと、「立ち消え」本となっていたこの本を思い出して読んでみたら、本当に面白かった。あの時ななぜこれにすーっと入っていけなかったんだろう?

もちろん、その時の体調や精神状態などもあるでしょう。仕事がどれくらい忙しく、体力的、精神的、時間的余裕があるか?ということも、その本に「乗れる」かどうかに大きな影響を及ぼすと思う。

しかし、英語力がつくと「乗る」までの「必要時間」が短縮されますよね。「つかみ」までダラダラ時間をかけて読んでいると、あるいは???が多くて読んでいると、「つかまれる」前に、疲れてしまったりする。

色々な偶然も重なってのことかもしれないけれど、やっぱり、今これが面白いと思えた一つの理由は、「英語力があがった」ということではないかと思うんですよね。

そして、本との「出会い」にはタイミングがあるということも、改めてつくづくと思う。ある時には「出会えなかった」本にこうやって改めて出会ったり、あるいは、人に薦められたりして、でも、その時には「出会えなかった」本に、後から「出会う」。人に薦められ、その情報が心の中に「ひっかかっていた」からこそ、その本に出会える。そんな「出会い」の不思議さと楽しさも「多読」で味わったりしています。

34.2005年4月10日:Titanic!:PGR3: 5100語:760819 語:レベル3:☆☆☆☆:これもPGR3です。以前OFFでもタイタニックの話は読みました。PGRの方では、「乗客の階級差」ということの方に重点を置き、また映画も意識しながら書かれているみたい。これ、多分、タネ本があるな。以前、顧客がタイタニックについてプレゼンを行ったのだけれど、その時に彼女が紹介した本に内容がそっくりだわ。

36.2005年4月11日:Striker:PGR3: 8700語:769519 語:レベル3:☆☆☆☆☆:プロサッカーの試合で、「故意に」相手チームの選手にケガをさせたのかどうか、を争う法廷劇。被害者は視力を失い、選手生命を絶たれた。サッカーは、イギリスの子どもたちにとっても大人たちにとっても、その生活を左右するほど重要な意味を持っている。子どもの世界では、どこのサポーターか、ということで「いじめ」の原因になったりもする。庶民の生活にとって、そんなに意味のあるサッカーなのだが、「八百長」のようなことや「わざとの反則」なんかも、しばしばある。そういうのが暴露されたり、あるいは後になって選手が「あの時はわざと蹴った」とか言ったりして大騒ぎになったりする。そんな背景を思いながら読むと、この劇も生々しく読める。