英語快読400万語 (11)-同じ作品を異なるGRで読む楽しみ

PGR3で読んだSense and SensibilityをOBW5で読んでみた(>47)。同じ作品を異なったGRで読むっていうのも、これまた面白いかもしれない。

PGR3のバージョンを読んだ後に、この作品の映画化されたものである「いつか晴れた日に」を借りてきて見た。エマ・トンプソンがまだ10代の役をやるのは、なんぼなんでも無理があるなぁ・・・なんてのも、こうやってGRを読んだ後だと余計に生々しく感じたりする。

まぁ、この映画自体はとても良く出来た映画だと思うけれど。借りたDVDの中に、この作品が賞を取った時にエマ・トンプソンがジェーン・オースティン風の英語で挨拶してバカ受けしていた。

ここまでの総語数、706367語。

45.2005年9月20日:Draemon 7:マンガ:5000語:☆☆☆☆:ちょっと息抜きと語数稼ぎ。

46.2005年9月24日:Three Short Stories of Sherlock Holmes :PGR2:9500語:☆☆☆☆:多読をやってるレッスンメイトはシャーロック・ホームズを原書で読んでみたけれど、けっこう読みにくかったって言ってました。昔の英語だからかな? いずれ私も原書で読んでみたいな。

48.2005年10月4日:Sense and Sensibility: OBW5:24500語:☆☆☆☆☆:同じ作品のリトールドを違う版で読むのもまたおもしろい。いやー、18世紀末くらいの結婚って、ちょうど「恋愛結婚」というか、ロマンティックラブ・イデオロギー誕生の頃っていうか、「愛情とお金」の問題のせめぎあいという「新しい」問題の始まりの時なのかしらね。まぁ、ジェーン・オースティンが「お金」にうるさい女だったというのも逆にあるのかもしれないが。なにしろ『ジェーン・オースティンとお金』っていう本があるんだって。

48.2005年10月20日:The Diamond Girls:児童書:55000語:☆☆☆☆☆:ジャクリーヌ・ウィルソンの新作。それぞれ父親の違う4人姉妹と母親の(貧しい)母子家庭に男の子が産まれることになった。母親は占いに凝っていて、占いに従い「引っ越す!」と言う。そこからドタバタといろいろなことが起こる。引越し先の隣の家はお金のある家だが、どうも母親が娘を虐待している模様。その子と仲良くなった主人公はそのことで心を痛める。「家庭」という閉塞された空間が悲劇の場に転じた時、その中に閉ざされた弱者の苦痛は痛ましい。印象に残ったのは、イギリスでは、こんな風に次々と別の子どもを産む母親とその「大」家族が、政府からの「手当て」で生きていけるということ。イギリスの母子家庭への給付はその昔、「母親は家にいるべき」という考え方から、「母親が働かなくても子育てできる」額に設定されたと聞く。母親のほぼ100パーセントが働いている(>働かなければ食べていけない)日本の母子家庭とは、大きく異なっている。この母親も、今は出産直前直後なので仕事のことは出てこないけれど、妊娠前も働いてた様子はないし、その後も働く気はなさそう。日英母子家庭比較論としても興味深い一冊。

英語快読400万語 (10)-ヒギンズ再読&手詰まり

37はメアリー・ヒギンズ・クラークの再読。「犯人はこいつ? こいつ? いやこいつか????」とかなり作者に振り回されて読んだので、2回目は犯人が分かった状態でじっくりと細かい所や伏線を楽しみながら読んだ。

読むものの選択でちょっと「手詰まり」な感じ。ジャクリーヌ・ウィルソンも読んでないものの数が少なくなってきているのと、話がかなりワンパターンな部分もあり、少し飽きている(>読むと引き込まれてしまうのだが)所もあって、あまり食指が動かない。

仕事が忙しくPBは読みかけて「放置」状態になってるのが2-3冊あって、でも続きを読み始める気にもなれない。

ま、そんな時は気楽に短時間で1冊を読み終えることが出来るGRを読むかなぁ・・・と、しばらくはGRを読んでいる。

多読を始めた頃は相性の悪かったPGだが、最近はかなり面白く読めるようになった。特に、PGR3は、気楽で手軽に読め、かつ、それなりの読み応えもあり、冊数も多いので選択の幅が広く、なかなか重宝している。

ここまでの総語数は、612867語。

37.2005年8月30日:Nighttime Is My Time:PB:11000語:☆☆☆☆☆:上に書いたので省略。

38.2005年9月3日:Great Football Stories:PGR3:8000語:☆☆☆☆:サッカーで命を落とす者はイギリスのみならず世界中にいるらしい。

39.2005年9月5日:Sense and Sensibility:PGR3:7900語:☆☆☆☆:私はジェーン・オースティンはけっこう好き。原作を読もうとしては挫折してきたけれど。しかし、この頃のイギリスの結婚jって思い切り、「金」と結びついていた面があるなぁ。まぁ、いつの時代もそうなのかもしれないんだけれど。

40.2005年9月8日:The Great Discovery:PGR3:8200語:☆☆☆☆(+):考古学者が会議のあと休暇でアレクサンドリアに向かう途中、ヘビの腕輪をしている女性に出会う。「あれって、古代エジプトのものでは?」と思い、話しかけてその腕輪を見せてもらう。そして、「家にはこういうのもっとあるのよ」と言う、その女性の家に連れて行ってもらうことになるのだが・・・。

41.2005年9月10日:Notting Hill:PGR3:17000語:☆☆☆☆☆:「ラブ・アクチュアリー」が面白かったので、同じ作家の「ノッティング・ヒル」も読んでみた。

42.2005年9月13日:Foods for thought:PGR3:9000語:☆☆☆☆:休暇を親戚の農場で過ごすことになった大学生の男の子が主人公。親戚の農場は有機農法をやってるのに、そのすぐ隣の農場が遺伝子組換え農法を取り入れた。花粉が飛んだらせっかくの有機農法の作物にその花粉がついてしまうかも。地域ではGMへの反対運動も起こっている。主人公の親戚の農場にはスウェーデンからグリーンな休暇を過ごすために女の子が来る。隣の農場の女の子も交えて微妙な三角関係とグリーン・ポリティクスが絡み合いながら話は進む。

43.2005年9月15日:The Canterbury Tales:PGR3:11000語:☆☆☆☆:有名な『カンタベリー物語』だが、恥ずかしながらこれまで内容を知らずに来た。いやー、14世紀の文学だと言うが、「生き残っている」文学というのは、やっぱりそれなりに面白いのねー。「バースの女房」なんぞは、なかなかに現代的ですらある。でも、『源氏物語』が書かれたのはもっと前だぞー! 日本文学もなかなかにすごいかも。(>あ、でも、アリストファネスの『女の平和』が書かれたのは紀元前か・・・。)

44.2005年9月18日:The Accidental Tourist:PGR3:21000語:☆☆☆☆:トラベル・ライターの主人公の人生が、息子の死をきっかけに、まわりに流されるままに変化していく。

英語快読400万語 (9)-「源氏物語」との再会

潰れそうな落ちこぼれ高校で、学校再建策として生徒を東大に入れよう!っていう、『ドラゴン桜』というマンガ(>ドラマもやってたそうなのだが、こっちは見てない)で、「古典の勉強のためにはまずは『あさきゆめみし』を読め!」というのがあって、おぉ、「源氏物語」かぁ・・・・なつかしいなぁ・・・と思った。

高校1年の時は「古文なんて日本語ぢゃん!」と思って勉強しなかったために古文の成績が悪かった私。「古文は外国語です。英語と同じように辞書引きながら勉強して下さいよ」という、古文の先生のアドバイスを2年になって実践したら、面白くなってきた。

しかも! 私ってば、古文における「多読」も実践しちゃったのよねー。

ちょっと小耳に挟んだ『落窪物語』っていうのが、すっごく「面白そうだなぁ」って思って、読んでみたの。辞書は使わず、ちょこちょこっと注が出ている本を使って、とにかく読破。

面白かったです。わくわくしながらあっという間に読んでしまった。

いやー、これで実力つきましたねー。なんか、すごーく「自分が変わった!」という実感と手ごたえがありました。

私の古文の実力は『落窪』前と『落窪』後で、ハッキリクッキリ分かたっていうか。

って、『落窪物語』1冊なんて、もちろん、たいした量じゃないんですが。

でも、それでも、きっと、高校3年間で教科書に出てくる古文の量を、『落窪物語』1冊で、すでに超えてたんじゃないでしょうか。

「源氏物語」は「読破!」とまでは行かなかったけれど、受験に出そうなところは、ちゃーんと文庫版の『源氏物語』を買って、かなり繰り返して読みました。与謝野晶子訳のも買って合わせて読んだり、けっこうマジメな受験生していました。

そんな訳で、「あ、そう言えば、英語版『あさきゆめみし』があったよねー」とふと思い出し、読んでみることにしました。

ついでに、源氏物語の簡単な解説本(>日本語)を読んだり、なんか「多読」が私を日本の古典文学の世界にまた触れさせてくれたっていうか・・・。

ここまでの総語数は、420767語。

32.2005年8月15日:The Tale of Genji#1:マンガ:1200語:☆☆☆☆☆:『あさきゆめみし』のバイリンガル版。『源氏物語』はマジメな受験生だった頃にちゃーんと原文でかなり読んだ。「よく出る」と言われるお話は何度も読んだ。でも、今思えば、高校生(>および予備校生)のおこちゃまには、理解にちょいと無理があったかも。「受験問題を解く」という観点からはまぁまぁ読み込んでいたんだろうけれど、「王朝文学を読み解く」という意味では、ぜんぜん分かってなかっただろう。「多読」によって、日本の古典に再び出会うというのも「いとをかし」という感じ。文庫版の「源氏物語」を買ってまた読んでみようかしらん。

33.2005年8月17日:The Tale of Genji#2:マンガ:5000語:☆☆☆☆☆:上に同じ。

34.2005年8月20日:The Tale of Genji#3:マンガ:5000語:☆☆☆☆☆:上に同じ。

35.2005年8月21日:Glubbslyme:児童書:22000語:☆☆☆☆☆:久しぶりのジャクリーヌ・ウィルソン。夏休みに入り、主人公は学校での仲良しと遊ぼうとするが、その子の近所の子が間に入ってくる。女の子3人ってどこの国でもなかなか難しいのね。主人公はその昔魔女裁判の時代に魔女が沈められたという池でおいてけぼりにされ、一匹のカエルに出会う。このカエル、昔、主人公と同じ名前の魔女につかえていた、というのだ。

36.2005年8月25日:The Tale of Genji#4:マンガ:5000語:☆☆☆☆☆:32に同じ。