英語快読100万語 (29)-GRで語数を稼ぐ

しばらく、バレエ物の児童書とI Can Read Booksのシリーズを中心に読んでましたが、バレエ物のストックがなくなってきたので、GRにも復帰しようと思います。久しぶりにGRを読みましたが、一応、「大人向け」というか、ある程度の年齢以上向けに書いてあるので、児童書より、楽に話に入って行けるという面があります。

他方、ネイティブ向けに書かれた自然さというのに、若干欠けるような気がしてしまうのは、これは、「学習用に人工的に書かれた物」というのが頭にこびりついているせいかな?

でも、何と言っても、たとえばOBW1なら1冊で5000語はあるので、20冊で10万語というこの「手ごろの長さ」も魅力です。OBW3くらいなら10000語くらいになるから、10冊で10万語。

児童書だと、絵本みたいなのだと、100語のものなら100冊読んでようやく1万語で、これで10万語と思ったら1000冊だもん。

他方で、「バレエ・シューズ」みたいに7万語とかいうのもあるし。7万語もあると「気軽に息抜き」っていう訳にも行かなくなるし。

GRは現在の私にとっては、とてもハンディであったりはします。

GRで楽しく語数を稼ぎつつ、「自然な英語」のリズムも身につけるべく、児童書も平行して読もうと思います。

バレエ物もSSSのリストにないものも探して読んでみようと思います。(>リストにないものは語数を数えるのが面倒だったりはするのだが・・。ものぐさです)

114.5月11日(火):Chester:YL0.5:670語:818553語:☆☆☆(-):
ICR0人間につかまって世話してもらいたい・・という、なんか独立心のない馬のお話。人間につかまることを願ってたのに、仲間がみんな掴まってしまって自分だけ取り残される。で、友達を求めて町をさまようんです。最後掴まって仲間に会えてめでたし、めでたし…なんだけど、ちょっとなぁ。野生動物の誇りはどうした!と言いたい私はひねくれ者でしょうか。

115.5月13日(木):Red Fox:YL0:800語:819353語:☆☆☆:
ICR0:インディアンの男の子レッド・フォックスはもっと大きなカヌーが欲しくて、お父さんに作ってもらいます。「どのくらいの大きさのが欲しいの? これくらい?」と訪ねられ、「もっともっと」、「じゃあ、このくらい?」「もっともっと」と、とても大きなカヌーを作ってもらって川に漕ぎ出すんですが…。いや、しらなかったけど、カヌーって丸太を燃やして穴あけるんですね。

116.5月15日(土):Pocahontas:400語:5300語:824653語:☆☆☆☆:
OB1:ディズニーの映画の「ポコハンタス」が放映された時、「あれは、あんな美しい話じゃないんだ」というようなことが良く書かれていました。映画を見てないので、よく分からないんだけど、このGRの「ポコハンタス」は「美談」の「裏」を書いているのだろうか…。それとも、近いうちにディズニー映画の方も見てみようかな。

117.5月16日(日):The Elephant Man:400語:5900語:830553語:☆☆☆☆:
OBW1:これ、昔映画が流行った時、なんとなく猟奇趣味っていうか、そんな感じがして、全然見る気がしなかったし、GRにおいても読もうという気がありませんでした。でも、か着てがTim Vicaryだったので、116同様に読んで見る気になったんです。読んでみたら、私が勝手に想像していたの

118.5月20日(木):High Life, Low Life(CER4):1700語:20000語:850553語:
☆☆☆☆:NYの私立探偵が大金持ちの未亡人とホームレスの女性という2人の対照的な人生を送る2人の女性から依頼を受けます。NYの夏って暑いんですね。「ギンギンに冷えたビール」ってのが、NYのビールのあるべき姿なんですね。イギリスでは最近でこそ冷えたビールが流行しつつありますが、「ギンギンに」というほど冷えてなくてもいい…。

119.5月24日(月):The Man from Nowhere(CER2):800語:9700語:860253語:
☆☆☆☆:これ、表紙の写真とキャプションであまり心を動かされず、手を出さずにいたのですが、読み始めてみたら面白かったです。家族で自家用飛行機でオマーンの上空を飛んでる時に事故にあい、飛行機は墜落。妻と息子を残して助けを求めに主人公は太陽を背に「東へ」と向かうのですが、力尽きて倒れ、昏睡状態になってしまいます。妻や子の手元に残された食料や水はわずか…。どうなってしまうのか!!!!

120.5月27日(木):Earrings from Frankfurt(OBW2):800語:6500語:866753語:
☆☆☆☆:看護婦の主人公のところになかなか定職につかない弟がお金を借りにきます。また失業してしまって新しいガールフレンドの誕生日にプレゼントを買うお金がないっていうんです。その後警察が弟の行方を尋ねに来たり、弟のガールフレンドが助けを求めに来り。どうやら弟とガールフレンドは犯罪がらみの会社に勤めてしまっていたみたい。話はテンポ良く進んで行き、はらはらどきどき出来ます。

英語快読100万語 (28)-バレエで80万語通過!

111のBallet Shoesはとても読み応えのある本でした。

1930年代のロンドンを舞台にしたお話。主人公の3人の娘は孤児。化石収集のために世界を飛び回っている道楽者(>と言っていいのかな?)のマシュー大叔父さんが、「拾ってきた」女の子たちです。

彼女たちは、マシュー大叔父さんの姪と乳母やら使用人やらと大叔父さんの家で暮らしていますが、またもや旅に出た大叔父さんが予定を過ぎても帰ってこない。そうこうしているうちに、大叔父さんが残していってくれたお金が底をついてきます。

広い家ですから、下宿人をおいたり色々しますが、それでも「やりくり」が難しくなってくる。そんな訳で、3人の娘はthe Children’s Academy of Dancingという学校に行くことになるのです。舞台の仕事なら「12歳から」金が稼げるのです。

彼女達は、自らの名字をマシュー大叔父さんが集めているFossils (化石)と決め、いずれ歴史の本に名を残すような人になろうと誓いをたてます。自分たちは孤児であり、もし、名を残すようなことがあれば、それは自分たち自身の力によってであり、祖父の七光りだとか、そういうことではない、というのです。

驚くべきことに、この物語がの初版は1937年のこと。しかし、読んでいて「古さ」は全く感じません。何世代も読みつがれてきた、児童文学の「名作」であり「古典」なのでしょう。生き残ってきた文学の「強さ」と「普遍性」を感じさせます。

1930年代のイギリスにおいて「舞台芸術」というものが占めていた位置というか、「芸人」の社会的ポジションというか、そういうものもシビアに理解することが出来ます。イギリスにおいては、舞台人は決して「お譲様芸」などではなく、「食っていかねばならぬ家庭の子女」のものなんですね。そして、また逆に、舞台芸術は「食ってくことの出来る道」なのです。この差は現在にいたるまで、続いているとも言えます。少なくともバレエの世界では。

あと、もう一つ印象に残ったのは、3人姉妹(>といってもそれぞれ違うところから「拾われて」きたので血はつながってない)の2番目の娘は、機械好き。でも、当時は女性には、その機械好きを生かす仕事がないんですね。長女は演劇に、三女はバレエに、それぞれ天分があるんですが。

次女は「食ってく」ために舞台芸術の勉強をし続けますが、本当は、下宿人の自動車修理工場で機械いじりしてるのが彼女にとって最も幸せな時間。でも、こういう機械好きで当時の社会の中では(>あるいは現代においても?)「居場所のない」女の子を登場させているところもこの小説の作家の先見性のようなものが現れているのかもしれません。

SSSの書評では、「ユー・ガット・メール」の中でメグ・ライアンがこの本を薦める場面が出てくるというので、これ、一度飛行機の中で見てるんだけど、ビデオを借りて見てみました。

そしたらね、これ、字幕が悪いわね~。

メグ・ライアンは「ステンフィールドはスケーティング・シューズやらシアター・シューズやらダンシング・シューズを書いている」と言ってるのに字幕は「スケート靴の話もあるのよ」となっている。「バレエ・シューズ」にしても「バレエ・シューズの話」とされている。これさ、靴の話じゃないよ! シアター・ライフの話だよ。「バレエ・シューズ」という本」「「スケート靴」という題名の本」とすべきだと思うわ。字が足りないんだったら「「バレエ・シューズ」「スケート靴」などを書いている」(>まぁ、これじゃ字幕として固すぎるのかもしれないけど)としたらいいのに。

ステンフィールドの本を読んだことのない人が字幕を書いているのでしょうが、このステンフィールドの本が、「これだけ長きにわたって愛されている」ということを知っていれば、あるいはステンフィールドの本を1冊でも読んでいれば、もっと違った訳になっただろうに…と、彼女の本を読んでからこの字幕を見ると、すご~く残念に思います。だって、本当に良い本なんだもん。アメリカにおいては「バレエ・シューズ」というだけで「話が通じる」んでしょうね。「赤毛のアン」みたいな感じで。それだけ読みつがれている本なんでしょう。

「残念ながらバレエ・シューズもスケーティング・シューズも絶版」と、この映画では言っていたけれど、「バレエ・シューズ」が2003年に再版で出てるのは、これは、ひょっとしてこの映画のおかげかしらん。

「ダンシング・シューズ」も「シアター・シューズ」も復刻されてるようだけど、「スケーティング・シューズ」はまだみたいです。「バレエ・シューズ」の後ろには「シアター・シューズ」と「ダンシング・シューズ」の抜粋がちょこっと載ってますが、「シアター・シューズ」では戦争に行った父親が行方不明になって「日本軍の捕虜になったんだろうか?」というような場面も出てきます。これを読むことは、第二次世界大戦の日本とイギリスの関係を、イギリス側から見てみる貴重な「読書」になるかもしれません。

メグ・ライアンは「スケート靴」もとても薦めていたので、「スケート靴」も再版されるとうれしいな。

それにしても、この「バレエ・シューズ」は、7万語程度なのですが、読破に時間かかったなぁ。まぁ、細切れにしか時間が取れないというのはあるにせよ、もし、これ、日本語で書かれていれば、これだけの面白さのある本だったら、私、ガマンできなくて1~2日で読み終えてしまうと思う。(>仕事にしわ寄せがきても)

やはり、英語については、まだまだ決定的に「速度不足」なのだなぁと、改めて思いました。

あ、聴き取りに関しても、字幕について偉そうなこと言ってますが、これ、字幕なしでは、細かいとこ全然分かってません。この映画を見たのは飛行機の中だったので字幕なしで見ました。字幕なしでもおおざっぱな筋は大体分かるけど、一番面白い、メールでの言葉での駆け引き、応酬、はずみ、なんかが、実はぜ~んぜん分かってま
せん。

主人公のノリのいいメールのやり取りの「機微」なんぞは、「楽しそうにメールの交換をしている」ということは分かっても、どこでお互いが惹かれてるのか、とか、そういうの字幕なしにはぜ~んぜん分かりません。

シャドウィング(SSSではシャドウィングと言って、聴き取りの練習として、ニュースや映画を見ながら、ぶつぶつぶつと登場人物の言ってることを繰り返すという方法を提唱しています。これ、効果あるかも。私も、イギリスに住んでいて一番リスニング能力が高かった時期は、英語がそのまま英語の「音」として頭に入ってきてました。今は昔・・の話だけど)の方ももちっと頑張ってみようっと。

111.5月8日(土):Ballet Shoes:?:71000語:811583語:☆☆☆☆☆:
上に書いたとおり、とても読み応えのある本です。そして、イギリスの児童文学らしく、主人公が舞台で成功して鼻持ちならなくなってしまう時期があったり、そういうのもとてもシビアにリアルに書いています。主人公はいつも「キレイ事」の人ではなく、イヤな面も持ち合わせること、人間のイヤな面が前面に出てきてしまうこともあること、そのあたりをイギリスの児童文学っていうのは実に手厳しく描くなぁといつも思います。

112.5月10日(月):Summer Party:YL0:3500語:815083語:☆☆☆☆:
The Cobble Street Cousins というシリーズの中の1冊。美しいお話です。

113.5月11日(火):A Little Shopping:YL0:2800語:817883語:☆☆☆☆:美しいお話

英語快読100万語 (27)-ひょっとして100万語効果?

先日、気の合った仲間とやってる小さな読書会で報告者にあたってたのですが、私の常として「ぎりぎり」になってから準備を始めました。で、テキストは洋書のアカデミックな本だったりはするのですが、いつもより「すらすら」読めた気がするのです。

毎度のことながら「どひゃ~、やばいかな~。間に合わんかも~」と思ってやり始めたのですが…。まぁ、私が担当した章が「読みやすい」とか「著者の英語が平明であった」とか、色々、テキストそのものに起因する要因もあるのでしょうが…。

でも、ひょっとしたら、これ100万語効果なのかしら…。だとしたらうれしい! 楽しく読んで、仕事にも良い影響があるなんて、最高! 

仕事の物が読めるようになるためには仕事関係の洋書を沢山読めば良さそうなもんだが、でも、仕事関係の洋書はそれなりには読んでるんですよね~。ひょっとすると、こうやって「側面」から攻めてく方が効果あるのかな? 

そう言えば、レジュメ作るために読みながらも、辞書を引く回数が少なかった。仕事の物は正確に読まなければならないから、辞書を引かずに読む…という訳にもいかなかったりはするのだけれど、ひょっとして、単語力も上がってたりするのかしらん。

だとすればうれしいのだけれど。

105.4月26日(月):Stuart Little: Stuart Set See!(ICR1): YL0:460語:737723語:☆☆☆(+):
一家で湖に出かけます。ねずみのスチュアートは船で湖横断の航海に出かけます。お母さんからは「太陽が向こう岸の森のてっぺんにくっついたら帰ってくるのよ」と言われているので、空を時々チェックしながら。途中さまざまなアクシデントがあり、「もうちょっと」のところで向こう岸までは行けませんでした。大変な思いを沢山した訳なんですが、岸から見ると、平穏な航海に見えたらしく、「そうか、そんな大冒険じゃなかったのかぁ」と思うというお話。子どもにとっては、初めて幼稚園に行くとか、初めて学校に行くとか、初めて授業で指されるとか、初めての宿題とか、そういうのみんな「大冒険」ですよね。一つ一つ乗り越えて後で振り帰れば、「な~んだ」って思うけど。

106.4月27日(火):I Saw You in the Bathtub(ICR1):YL0:1000語:738723語:
☆☆☆(+):これ、英語を母語とする子どもにはすっごく面白いんでしょうね。子どもの間で口伝で伝えられているrhymesのコレクションということ。ちょっと毒があるのもある。だからPC(ポリティカリー・コレクト)に違反するかもしれませんが、日本のものでこれに相当するものをあげるとすると「デブ、デブ、百貫デブ、電車にひかれてぺっしゃんこ」みたいなやつなんじゃないでしょうか。そりゃあ、これを理解しろっていうのを「外国語として日本語を学」ぶ大人に求めてもすご~く難しいと思います。

107.4月28日(水):Nutcracker Ballet(SIR2):YL0:800語:739523語:☆☆☆(+):
有名なバレエ「くるみ割人形」のストーリー。主人公の名前、マリーになってるんだけど、バレエの世界ではクララですよね。なんでかしら。「くるみ」は幻想的で美しい物語ですね。

108.4月30日(金):Who Will Be My Friend?(ICR1):YL0:200語:739723語:
☆☆☆(+):大学の先生が海外研修で家族を連れてイギリスに行った時、中学入りたてだったか、小学校高学年だったかの息子さんが、みんなが遊んでいるところを一人離れてじ~っと見てたとか。「どうするかな?」とさらに離れたところから息子を見守る父。すると息子は突然逆立ちをして、みんなのところに歩いて行った。そしたら、みんなはすぐに彼を仲間に入れてくれ、帰国までずっとその子たちと仲良くしてたそうです。言葉が出来なくても、「何かが出来る子」そして「それをアピール出来る子」はみんなに受け入れられるのね。その話を思い出しました。(でも、子どもは「自分で」友情を切り開いていかないといけない。子どもにとっても人生は厳しいものです)

109.5月1日(土):Captain Cat(ICR1):YL0:360語:740083語:☆☆☆(+):
どこに行っても「お猫さま」は一番偉いのよね。「敗戦国」日本、そして「加害者」国日本では絶対に成り立たない「軍隊」を舞台にした子ども向け物語。「ある日自衛隊に猫がまぎれこんで…」なんて絵本、ぜったいに文句言う人が現われるよね。

110.5月2日(日):Barney’s House (ICR1):YL0:500語:740583語:☆☆☆(+):
イギリスで産業革命が始まった頃、牛が乳を出さなくなったとか、鶏が卵を生まなくなったとか、そういう話があったらしいが、「世の中の進歩」というのは、「生活に優しい」訳ではなかったりします。物売りの荷車を引く馬のバーニーも町に鉄道が走った日、大変なショックを受けて突然走り出します。