仕事が忙しく、気持ちにも余裕がなく、長い物、難しい物には手が出ない。
子ども向きバレエ小説もちょっと飽きた感じがあって(>また読みたくなると思うけど)、手が出ない。あるいは、今、バレエの方もちょっと「小休止状態」なので、それで食指が動かないのかもしれない。
・・・という訳で、最近はGRを読んでいる。それもなるべくレベルが低くて短い物。
これだと、短時間で「読み切る」ことが出来るので、細切れ時間のつなぎ合わせでも話が分からなくならない。
本屋で物色する時間もあまりないので、手元にあるものの再読も積極的にやっている。
私の多読は、最初はGR中心だった。最初のうちは「なんだかなー」(>簡単なものを読んで英語力が上がるのかぁ?)と疑いながら読んでいた。
今となっては、なんて愚かだったんだ!と思うけれど。
当初はPGRがどうしても「肌に合わない」感じがあった。でも、今は楽しく読める。私の中の何が変わったのだろう。
ひとつには「姿勢」が変わったというのがあるだろう。
「GRもけっこう面白いのがあるのよねー」と思いながら読むのと「限られた語彙と限られた語数で書こうとするから不自然よねー」とアラを探しながら読むのとでは、同じ物を読んでも「心に届く物」の量が違うのだと思う。
以前はPGRのノンフィクション物(>のグレードが易しいやつ)が「お勉強臭くて」イヤだった。
でも、今は気にならない。すっと読める。
もうひとつには、英語力が上がったというのがあるのだろう。多読を始めた時、私は、一応はPBも筋は追えた(疲れるけど)。でも、この(疲れるけど)っていうのが、端的に私の英語力の「限界」を示していたんだよね。
「速度」がなかったんだと思う。だから、PGRのグレードの易しいやつのような、一見、「簡単なはず」の物も、「勢い」を持って読めなくて、だから、「ちょっとしたこと」で躓いていたんだと思う。
今でもCERとPGRを比べればCERが好きであることには変わりない。最初の「100万語」の時にCERを読んだのは、当時としては「正解」だったのだと思う。いまいち合わないのにPGRを無理して読んでいれば、途中で多読をそのものを投げていただろう。投げるのは「(今の)自分には合わないもの」だけでいいのだ。
多読を始めてから今までの間に600万語も「易しい英語」を読んで来たので(>実はPBもかなり含まれてはいるけど)、「易しい物を読む速度」が圧倒的に増しているんだと思う。
当初は本当にちょっとした「あれ? 何かこの表現嫌い」みたいなことでいちいち躓いていたのが、躓かなくなったように思う。前は「細かいところ」でつっかかって「全体読み通してみれば」面白く読めてわくわく出来たり、ノン・フィクションであれば「へぇー」っというような情報がいっぱいあるのに、「木を見て森を見ず」状態になってしまっていたように思う。
それが、「600万語」で易しい物を読んだことで、「森を見る」ことが出来るようになってきたのだと思う。つっかからなくなってきた。つまりは「分からないところはとばす」が上手になってきた。
文学研究などの場合は、「森」も「木」も両方見ることが出来なくてはいけないのだろうけれど、シロウトが読書を楽しむ場合は、「木」しか見えない・・・というのでは、なかなか「楽しい!」というわくわく感が味わえないのだと思う。シロウトは「森ときどき木」くらいがいいんじゃないかな。
美しい表現、好きな表現っていうのは、それはそれで「いいなぁ」って楽しめばいいし。
PGRが楽しく感じられるようになった一番の原因は、以前より「森」が見えることになったことじゃないかなぁと思うのだ。(分からない)英語じゃなくてストーリーを見ることが出来るようになったからじゃないかなぁと思うのだ。
ここまでの総語数は、85025語。
1.600万語からの繰越:23536語
2.2006年12月25 日:Let Me Out!:CER0:2100語:☆☆☆☆☆:再読。短いけど読み応えあります。
3.2006年12月25 日:Dirty Money:CER0:2100語:☆☆☆☆☆:再読。カナダの静かな村(町?)に妻と越してきたジャーナリストの主人公。壮大なカナダの光景を楽しんでいたのに、突然工事の音が・・。
4.2006年12月25 日:The Penang File :CER0:2067語:☆☆☆☆☆:再読。イギリスの「帝国主義」が背景にある。
5.2006年12月25 日:What a Lottery! :CER0:2100語:☆☆☆☆☆:再読。オチがなかなか虚をついていて良い。CER0もなかなかやるなー。
6.2006年12月25 日:Freight Train :絵本:54語:☆☆☆☆☆:色使いがきれいで、動きを感じさせます。
7.2006年12月25 日:My Cat Likes to Hide in Boxes:絵本:318語:☆☆☆☆☆:世界には色々なことが出来る猫がいるけれど・・・。でも、私の猫ちゃんはね・・・。
8.2006年12月27 日:Gucci:Business in Fashion:PGR1:3500語:☆☆☆☆☆:顧客に薦められて読んだ。今や世界的ブランドのGucciも、最初は小さな店だったのね。「あなたのGucci度」みたいなテストがあったが、私はGucci度ゼロのようである。
9.2006年12月28 日:Detective Work :PGR4:11000語:☆☆☆☆☆:主人公は夏休みに博物館でアルバイトをします。地元名士の首飾りが展示されていたのですが、それが盗まれてしまいます。
10.2006年12月29 日:Pizza Day :Spb S :150語:☆☆☆:『多聴多読マガジン』のLR。耳だけで聞いていた時にはdoughが聞けてなかったです。っていうか、doughなんて知らなかったわ。(ドーナツのドーってこれ?)
11.2006年12月30 日:Toilet through Time :Inf T1:351語:☆☆☆☆☆:『多聴多読マガジン』のLR。いやー、昔のヨーロッパの都市ってどんだけ臭かったんだかなー。でも、「現代」だって、我々は同じことしてんのかもなー。「現代」のシステムってのはどんな風になってんのかしら。ハイテク最先端のロケットじゃ、宇宙に捨ててるっていうし・・・(>You Wouldn’t Want のシリーズで学びました)。人間が生きていくってことは、常に、自分の排泄物をどう処理していくのかっていうことと無縁ではいられない。それをちゃんとしないと、病気になって「サバイバル」出来ないんだもんね。とっても重要で深刻な問題ですよね。
12.2006年12月31 日:Sesons and Celebrations :OFF1:4500語:☆☆☆☆☆:イギリス、アメリカ、カナダの季節と行事に関するもの。クリスマスも昔は異教徒の行事だったらしい。今、キリスト教の行事と思われているものも、かつての異教徒のものをキリスト教に「読み替えた」ものが多いらしい。
13.2006年12月31 日:The Woman in the Black Coat :PGR2:2000語:☆☆☆☆☆:『多聴多読マガジン』のLR。PGRのThe Room in the Darkの中の1篇。なかなか恐い。後の話も読んでみたい。
14.2007年1月1 日:You Wouldn’t Want To Be A Slave In Ancient Greece :絵本:2566語:☆☆☆☆☆:珍しく女性が主人公です。遊牧民の「良いとこの奥様」をしてたあなたは、ギリシャ人に掴まって奴隷の身に・・・。ギリシャは「民主国家」とか言っていばってますが、実は奴隷の労働によって栄えており、かつ男性優位主義社会なのです。男の奴隷には「功績を上げて自由人の地位を獲得する」という道もあるけど、女の奴隷にはそれもない・・・。
15.2007年1月1日:Ballerina Fun :アクティヴィティ・ブック:320語:☆☆☆☆:塗り絵、迷路、間違い探しなど。面白かったのは碁盤の目状のものに絵の半分があって、それを対象に描かせるもの。これ、かなり本格的デッサンの練習になるかも。
16.2007年1月2日:Tina Ballerina’s Ballet Class:絵本:236語:☆☆☆☆:再読。クルクル回る(ピルエット)人形つきのどハデな絵本。レッスンの準備からクラスを終わるまで。「お団子作る」とか、そういう表現も覚えられます。
17.2007年1月2日:American Life:PGR2:3500語:☆☆☆☆:英語では野球の「バッター」のことはhitterって言うんですね。知らなんだ! アメリカは私にはなじみがないので、新鮮な気持ちで読めました。いつか1ヶ月くらいアメリカでアパート借りて暮らしてみたいな。
18.2007年1月2日:The Man from Nowhere:CER2:8400語:☆☆☆☆☆:再読。セスナで家族とテヘランに向かっていた主人公。テヘランの天候が悪いというので急遽予定を変更し、バーレーンに1泊してその後パリで休暇を過ごそう・・と話していた矢先、何かが主人公のコメカミに・・・!!! セスナはワヒビ砂漠に不時着しますが・・。1回目には印象に残らなかったduneという単語を覚えました。
19.2007年1月3日:Wanted: Anna Marker :PGR2:5500語:☆☆☆☆:タイの美術館で昔のタイ王女のものだったという首飾りが盗まれました。背後にいるのは美術品盗難常習犯アナ・マーカーらしい。彼女がツアー客にまぎれて盗まれた首飾りを取りにくるらしい・・・というので、美大生の主人公はそのツアーに潜伏することになります。ホッチキス綴じの薄い本ですが、けっこう面白く読めました。
20.2007年1月4日:Lost in NewYork :PGR2:4100語:☆☆☆☆☆:おばさんを訪ねてNYに来た主人公。迎えの人が「ちょっと待ってて」という間に不良にちょっかいかけられて連れていかれてしまう。不良が「ハイ!」と声をかけたのに対し「ハロー」と答えたら、「あはは、こいつイギリス人だぜ!」となった。その後も何度も「こいつイギリス人だぜ」と言われる場面が出てくる。『イングリッシュマン・イン・ニューヨーク』みたい。アメリカ人ってイギリス人を見るとすぐにからかいたがるのね。イギリス人はアメリカ人を見てもそんな風にあからさまに「こいつアメリカ人だぜ」と言ったりしないと思うんだけどね。
21.2007年1月4日:Gandhi:PGR2:5000語:☆☆☆☆☆:インド独立の指導者ガンジーの伝記です。あれだけ人口が多く、さまざまな民族や言語が入り混じり、ヒンドゥー教とイスラム教の対立のある中でインドの人々の心を掴んだガンジーって偉大です。ガンジーの目指した「ひとつのインド」は実現しなかったけれど、独立を勝ち取ったこと自体はすごいことだと思います。しかし、「ひとつのインド」にならなかったことは、自ら住んでいた土地から移住しなければならなかった人々にとっては、非常に大変なことだったんだろうな、と思いました。ガンジーの「非暴力主義」は、テロが荒れ狂う現在、とても大事な思想だと思います。
22.2007年1月5日:Frog and Toad Together :ICR2:1600語:☆☆☆:評判の高いシリーズ。ほのぼのとした雰囲気がある。英語ではfrogと toadは全く別の単語なんですね。