長らく「積読」だったBride Price(OBW5)を、ふと、手にしてみました。読み始めたら一気に読んでしまいました。
ナイジェリアが舞台の小説です。第二次世界大戦後まもない、ナイジェリアにおいて、)女性の置かれていた厳しい状況を初めて知りました。イギリスの植民地支配の「痕跡」が文化的な面で深く残っていることも知りました。
すぐお隣の韓国のことも良く知らないけれど(>韓流ドラマはけっこう見るんだけど)、アフリカとなると、さらに知らない。「白地図に国名を埋めなさい」と言われたら、ほぼお手上げ状態。(>私はそれでなくても地理がとても苦手)
それぞれの国の特徴や事情となったら、もう、それこそ、全くの無知!です。
この本を読み終わって、同じく長らく「積読」だった、Burned Aliveも読んでみようかな?という気になり、こちらも、読み始めたら一気に読んでしまいました。こちらは、第二次世界大戦後のヨルダン川西岸のお話で、ノン・フィクション。
女性たちは、胸が苦しくなるような閉塞された状況にあります。男たちは女(>妻・娘)に暴力をふるい放題。「女を殴ってなにがそんなに楽しいんだろう」と思うけれど、それが「当たり前」の社会。
女性の地位や権利が認められないパレスチナの農村で、主人公はコミュニティの「掟」を破ったために、「生きたまま焼かれる」のです。「名誉殺人」ってやつです。
たまたま、彼女は病院に運ばれ、スイス人の国際NGOの人に助けられて、ヨーロッパで新しい生活を始めます。しかし、家族や親戚が殺しに来るかもしれないので、アイデンティティはぼかして書いてあります。
すさまじく閉塞された社会が、まだまだこの地球上に残っているんですね。アルカイダ支配下のアフガニスタンを舞台にした子ども向け小説を読みましたが、その中でも女性や少女がひどい目に合っている様子が生々しく書かれていました。
教育を受けることも出来、自由にモノが言える・・・それだけでも、本当に恵まれています。バレエを習ったり、多読を楽しんだり・・・本当に幸せなことです。
でも、「世の中には大変な目に遭ってる女性がいっぱいいるのね。私はそうでなくて良かった」と「他人事」にしてしまうのは、きっととてもいけないことなんだと思います。
自分に何が出来るのか???と思うと、よく分からないんだけれど、とりあえずはそういうことがあるんだということを「知ること」も大事なことだし、そういうことを「知ってる人」が増えることも、なにがしかの「力」にはなると信じて、多読の中に、こういう社会派のものも入れて行こうと思っています。
ここまでの総語数は、827496語。
56.2005年11月20日:Bride Price:OBW5:20000語:☆☆☆☆☆:イギリスの植民地であったナイジェリアでは、白人の習慣と現地の習慣が混在しいていたみたい。その辺りの事情も興味深かった。娘が結婚する時、父親は「金」をもらえる。これはインドなどの「ダウリー」みたいに娘の側が「金」をつけて結婚させる、というのと違っている。その点もまた興味深い。ナイジェリアにおいては恋愛などはご法度。また、そうではあるが、略奪婚のような風習も残っていたりする。ナイジェリアの黒人の間に元自由人、元奴隷の家系という差別構造も残っており、そういう事情を知ったのも初めてであった。いろいろな国にいろいろな事情があるんだなぁと思った。
57.2005年11月27日:Burned Alive :PB:61000語:☆☆☆☆☆:私、何人かパレスチナ人を知っているけれど、みんな頭が良くてスマートな感じなので、最初、パレスチナ人の集落でこのようなことが起こっていたっていうのがとても信じられなかった。留学中、よく一緒に子どもを遊ばせながらおしゃべりしたパレスチナ人女性は、美しく、聡明で、洗練された女性だった。彼女は、遅れた農村部の公衆衛生の向上という使命に燃えていたけれど、それって、こういう実情があったんだろうか。くしくも、ヨルダン川西岸から来た女性で、イスラエルの占領下にあるためになかなか自由に電話もひかせてもらえないこと、手紙を検閲されることなどを私は彼女に聞かされて知った。彼女の娘もとても強く賢い子だった(>まだ2歳半くらいだったけど)。彼女はきっとパレスチナの指導者になるよ、なんて、私はよく言ったものだった。農村部の、こんなすごい実情は何も知らずに。当時、多読をやって、この本を読んでいたらなぁ。彼女ともっといろいろなこと話せたろうに。
58.2005年12月6日:ORT5(18) ORT5:50080語:☆☆☆☆:Qと一度読んだというのもあるのかもしれないけど、LLLよりもスムーズに読める感じ。なんでかな?
59.2005年12月10日:ORT5(18) OBW4:108540語:☆☆☆:なんか今ひとつ分からない部分もあったんだけど、あとで書評を見たら、GRには珍しく俗語が多いとあり、グロサリーを見てから読むことが勧めてあった。再読してみようっと。
60.2005年12月10日:ORT4(17冊除The Play): ORT4:2561語:☆☆☆☆:ORTの中には日常良く使われる表現だけど、外国人として英語を勉強してきた者にはなじみの少ない表現がいっぱいある。そういうのにちょっとずつ慣れて行くと足腰が強い英語が身につく感じがする。
61.2005年12月10日:ORT6&7(9冊除The Treasure Chest): ORT4:6328語:☆☆☆☆:上に同じ。
62. 2005年12月10日:The Scarlet Letter: PG2: 8200語:☆☆☆(+):ちょっと訳あって、ビデオを見たのだけれど、OBWで読んだ話とずいぶんと違うなぁと思って、PGRのやつを読み返してみた。同じものを違うリトールド版で読むのというのはなかなか面白い。