英語快読600万語 (6)―アメリカ文化とは玉石混交と見つけたり

私ね、Scholastic社の出してる物って、子ども向けでも「しっかりとした内容」のものだと思ってた。

でもさ、Samuraiという本、これはいただけないよ。だってさ、日本地図が載ってるんだけど、東京の位置がどう見ても水戸だよ! 表紙の絵の日本刀もね、日本刀はこんなに曲がっていません。それにちょんまげもちょっと変だよ!

TAMA@合衆国の片隅さんのブログに、「私の娘は日本文化が大好きなんです」「なので、私が日本で買って来た箸を、わー、本物の箸だ!と喜んで頭に挿しています」と言ったアメリカ人の話が載っていた。

うーむ。

でね、アメリカじゃ、日本の箸はけっこう髪飾り売り場に売ってるんだって。

でね、アメリカじゃ、人形やイラストの着物はすべて左前なんだって。

うーむ。

で、TAMA(@合衆国の片隅)さんにSamuraiの話をすると、「その程度はアメリカでは普通」とのこと。でね、ショックだったのは、Scholasticはかなり玉石混交なんだって。TAMAさんも子どもさんたちのために、Scholasticの本を購入する機会は多いらしいんだけど・・・。

日本だと、「お勉強系」の子ども向けの本は、極力「正確に」書こうとすると思うんだけど、アメリカの「お勉強系」の子供向けの本のJapan本なんかは、ちょっと日本に旅行しただけ・・・みたいな人が平気で、筆のおもむくままに書いた・・って感じのが公立図書館なんかにも並んでいるらしい。

私の業界でも、アメリカ人の仕事は本当にすごい!というものも多いけれど、しょーもねー!というものも多いので注意するように・・・というようなことが言われていますが、これ、アメリカ全般に渡って言えることなのかしらねー。

私としては、書き手のその明るい割り切りがうらやましい。

私は、この多読レポートみたいな「シロウト」としての文章は、ふんふんふん・・・と鼻歌まじりに書けるけど、仕事の文章は、うんうん・・・と苦しんでしか書けない。

もしかすると、仕事の文章も、「ふんふんふん(鼻歌)。間違ったからってそれがどうした。あとで訂正すりゃあいいぢゃん! 私ってば、こんなすごいこと考えちゃったよぉ!!! どうどう、面白いでしょ?」というノリで書けばいいのかなぁ。

日本人みたいに、なにもかも「きちんと」しようと思うより、「とりあえず」形にして、世に問うてみて、そして自然淘汰を待つ、クォリティ低くても十分満足していただける場合もあるので、それはそれでよしとする、という方が、効率良いのかもなぁ。

仕事の文章、もちっと気楽に書いてみようかしらん。

ここまでの総語数、373,912語。

56.2006年8月21日:SA1(2冊):SA1:4801語:☆☆☆&☆☆☆☆☆:The Samurai: Fighters of Old Japan, The Salem Witch Trialの2冊。日本のことを英語で読むのもなかなか面白いのだが、地図の中の東京の位置がどう見ても水戸あたりだぞ! ということで内容的には信用できるのか?というのがちょいと心配だ。歴史にはさまざまな解釈がありうるが、頼家が最初のSamuraiってのはどうかなぁ。Salemの方は、なかなかに恐ろしい話だ。集団ヒステリーというか、そういう状況になると、人間って歯止めがきかなくなるみたい。こわい。この事件の発端となった2人の少女はその後どんな風な思いで生涯をすごしたのであろうか。

57.2006年8月22日:SIR2(2冊):SIR1:646語:☆☆☆☆:The Toad on the Road, Richard Scary’s the Early Birdの2冊。

58.2006年8月22日:Miffy(2冊):絵本:600語:☆☆☆☆:Miffy Goes to Stay, Miffy at the Playground の2冊。前者は初めてのお泊り。日本では、今は住宅事情も、親の忙しさもあって、昔ほど互いの家を泊まりあうっていうのがなくなってしまったように思うけれど、欧米の子どもにとってはsleepoverって大事みたい。後者は遊園地に行く話。遊園地っていうより公園かな?Miffyは両親にいろいろなところに連れてってもらってますね。特にお父さんが子煩悩ね。

59.2006年8月23 日:Nana Upstairs & Nana Downstairs:絵本:700語:☆☆☆☆:主人公は毎週おばあちゃんとひいおばあちゃんの住む家に遊びに行きます。私はおばあちゃん子だったので、祖母のことを思い出しながら読みました。こんな風に孫、ひ孫と交流できるおばあちゃんはステキですね。「毎週行きたくなる」何かを持ったおばあちゃんたちだったのでしょう。子どもにとっては、おばあちゃん世代と「ゆったりした」時間の流れの中で過ごす体験はとても貴重だと思います。今はおばあちゃんも元気でハイテンポで生きていて、子どもに「ゆったり」を体験させてあげられなくなってるかもなぁ。それはそれでいいことかもしれないけれど。

60.2006年8月23 日:Fun with Mrs Thumb :絵本:120語:☆☆☆☆:ドールハウスに住むMrs.Thumbに猫がいろいろちょっかい出します。

61.2006年8月23 日:Clean Your Room, Arthur :絵本:500語:☆☆☆☆:部屋がぐちゃぐちゃのアーサー。お母さんに、片付けなさい!と言われます。妹の助言もあって、ガレッジセールで不用品を処分しようとするのですが・・・。

62.2006年8月24 日:Carle(1冊):絵本:260語:☆☆☆☆:The Very Busy Spider。いろいろな動物が話しかけるけれど、巣をつくるのに忙しいクモの話。いろいろな動物が「鳴く」という動詞もひとつではなくて、それぞれに対応したものがあるんですね。「鳴き声」も日本語とは大分印象が違います。

63.2006年8月24 日:Dinosaur Dinosaur:絵本:88語:☆☆☆☆:恐竜もいろいろ。背中にイボイボがあるやつやら、背中にびらびらがあるやつやら。

64.2006年8月25 日:Meltdown at Chernobyl :SA1:2772語:☆☆☆☆☆:チェルノブイリの原発の事故の話。原子力関係の単語が日本語でもすぐに思いつかなかったりして、理科系に弱いなぁ(>というか一般常識がない?)とつくづく思ったりしました。ま、理科系の単語もこういう子ども向けのを(大量に)読むうちに自然に身についていくかな?

65.2006年8月26 日:I Like Me!:絵本:115語:☆☆☆☆:自己肯定するブタの女の子の話。大人が読むとセラピーになるかも。

66.2006年8月26 日:Maisy(2冊):絵本:115語:☆☆☆☆:Masy Makes Gingerbread, Masy’s Bedtimeの2冊。メイシーちゃんのシリーズは絵が可愛くて好き。

67.2006年8月26 日:Angels, Angels, Angels :絵本:400語:☆☆☆☆☆:アンディ・ウォーホールのステキな絵本。これは大人の絵本ですね。

68.2006年8月27 日:The Mixed-up Chameleon :絵本:400語:☆☆☆☆:Carleの絵本。主人公のカメレオンは、動物園に行って色々な動物を見て、あんな風になりたいなーとあこがれる。これも、心理学で言う、”I am OK”がテーマとも言える。まだアイデンティティが出来上がっていなくて、自己肯定も自己否定もない(>多少はあるのだろうが)幼児より大人が癒される本かもしれない。

69.2006年8月27 日:Miffy(2冊):絵本:600語:☆☆☆☆:Miffy at Museum, Mffy’s Houseの2冊。前者は、「ミッフィーにはまだ無理かな」と言われたけど、両親と一緒に美術館に行って大いに楽しんだミッフィーのお話。小さい頃から美術に親しむのは良いことですね。後者はミッフィのお家の様子が分かります。お気に入りのものに囲まれた居心地の良い生活はうらやましいな。私んとこはぐちゃらかだから。

70.2006年8月28 日:Girls in Love :児童書:33000語:☆☆☆☆☆:実は再読。500万語で読んだのに記入漏れで、「あれれ? 読んだはずなのになー」と認知症な状況になり、念のため(?)もう1回読みました(>33000語も記入漏れは痛いなぁ。別に語数稼ぎのために読んでる訳じゃないけど。でも、語数は語数で励みになります)。これ、SSSの掲示板にも書いたのだけれど、最初に読んだ時には、読みづらくて投げた本です。ティーンズの女の子特有のポンポンした物言いや、話があっちに飛んだり、こっちに飛んだりっていうようなテンポについていけなかったのかもしれません。再読でも最初の部分がちょっと読みづらく、同じシリーズのGirls inTears, Grils under Pressureの方が読みやすかったです。それにしても、イギリスの女の子は早熟ですよねぇ。13~14歳で学校に化粧してってたり、ボーイフレンド関係の悩みも、なんか生々しくて・・・。このあたりも、中学生の息子を持つ私には「目をそむけたい」感じで、このシリーズはちょっと苦手なのかもしれません。

71.2006年8月29 日:Hug :絵本:25語:☆☆☆☆:ゴリラのおちびちゃん、ゾウさんや、キリンさんや、みんなお母さんとハグしてるのを見て、自分もゾウさんの鼻にハグしてみたりするのだけれど・・・。

72.2006年8月29 日:Rooster’s Off to See the World :絵本:550語:☆☆☆☆:色鮮やかな絵本。テーマはまたしても自分探しなのかな?

73.2006年8月29 日:Medical Miracles:SA1:330語:☆☆☆☆☆:現代医学ってすごいですよね。生まれつき左側の肋骨がない少年(>転んだだけで心臓直撃なのでとっても危険)のために、プラスチックの芯みたいなのに、軟骨(? 多分そうだと思うんだけど)をくっつけてそれを自然増殖させて、肋骨を作っちゃったり・・・。プラスチックの芯は後でなくなっちゃうらしい。それにしても、対応する日本語が思い浮かばないものも多いです。そんなにすごい医学用語じゃないのにね。「えっとー、これって肺動脈っていうんだっけ?」とか。「これは大動脈だと思うけど、こっちは何?」とか。英語以前に日本語でも、この程度の「人体」の基礎知識が身についていないかも。

74.2006年8月29 日:Mike Milligan and His Steam Shovel :絵本:1600語:☆☆☆☆:バートンの絵本。主人公の蒸気ショベルカーは100人の労働者が1週間かかる仕事を1日で出来る。でも、そのうちガソリンで動くショベルカーや電動ショベルカーが発明され仕事がなくなって行く。技術革新と雇用の関係はいつの時代でも矛盾をはらむ問題だけれど、バートン自身のスタンスってどこにあるんだろう。

75.2006年8月30 日:Katy and the Big Snow :絵本:700語:☆☆☆☆:同じくバートンの絵本。ケイティはブルドーザーにも除雪車にもなれます。ちょっとの雪ぐらいでは出動しないけど、大雪になったらケイティの出番! メインの挿絵をぐるっと取り巻いて描かれた一連の絵がとっても凝っています。バートンって文明賛歌の人なのか、文明批判の人なのか・・・??

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