カゼをひいて体調が悪く、午前中は医者に行ったのですが、2時間ぐらい待たされ、帰宅してからはふとんの中でうだうだと寝たり起きたりして1日を過ごしました。医者の順番待ちの間と、ふとんの中でぬくぬくと、グレーディッド・リーディングを楽しみました。カゼで頭がはっきりしないような時に、グレーディッド・リーディング(のあんまりレベルの高くないやつ)って丁度いいかも…。楽に読めて、しかも、1冊が薄い…。
結局1日で4冊読んでしまいました。
25. 12月20日(日):Just Good Friends (CER3):1300語:16000語: 253900語: ☆☆☆☆:英語教師の主人公がボーイフレンドと「ただの友達」のはずの元教え子のイタリア人の別荘を借りて休暇を過ごすところから、ごちゃごちゃとしてくる。このイタリア人は「イギリス贔屓」で、妻はイギリス人。「主人公のイギリス♀+そのボーイフレンドのイギリス♂」「主人公の元教え子のイタリア♂+その妻のイギリス♀」。そして友達のはずの「主人公のイギリス♀+元教え子のイタリア♂」ってのが、まあ色々と心理的に揺れ動くのです。その微妙な「揺れ」がなかなかに楽しめま す。面白かったのは、主人公のイギリス人カップルにおいては料理を担当してるのはいつも♂。そして、一昔前なら「複数の異性に惹かれるのは男の特性」だったのに、この本では「女の特性」だったりしてること。世の中変わったのね~。
26. 12月20日(日):Double Cross (CER3):1300語:16000語: 269900語:☆☆☆☆:スウェーデンの女性諜報部員が主人公のハラハラ・ドキドキのスリラー。舞台設定もスカンジナ半島から南アフリカまですごい速度で展開する。いやぁ、諜報部員って大変なお仕事ですねぇ。イギリスのMI5の元長官が女性だった(007はその点では
「実話」だったのか?)という新聞記事が出た時も驚いたが、女性もこういう世界でも活躍するようになったのねぇ。エキサイティングかもしれないけど、着実に寿命が縮みそうな仕事だなぁ…と思いました。
27. 12月20日(日):A Matter of Chance(CER4):1900語:17000語: 286900語:☆☆☆☆:たまたま古~い建物の屋根から瓦が落ちて、たまたまそこを歩いていて、たまたまそれが額に当たって妻が死んでしまった…。まぁ、世の中「たまたま」で成り立っているのだけれど…。その妻が忘れられず、2人で移り住んだイタリアに住み
つづける主人公が新しい恋に出会うのだけれど、これがまた波乱万丈…。これもアップテンポで楽しめます。
28.12月20日(日):The Love of a King(OBW2):700語:7400語: 294300語:☆☆☆☆:
「王冠をかけた恋」で知られるエドワード8世とシンプソン夫人の物語。いや~、たったの700語でよくこれだけ「読ませる」ものだなぁ…。しかし、シンプソン夫人、最初の夫であるスペンサー卿からDV(ドメスティック・バイオレンス)にあってたとは知らなんだ。DVは貧富の差、出身階層の差、人種の差を問わず、広く存在する…というのは本当なのね。こういう上流社会の「恥部」のようなもの、日本でこの手の話を書いたら、きっと割愛するよね。こういうとこもキッチリ書くのがイギリス的で良いなぁ…と思いました。
4冊読んでみましたが、なんだか「英語の難易度」ってのは、ちっとも感じないなぁ。使用単語数が少ないから読みにくいとか簡単とか、あんまり感じない。
まぁ、私の場合だと、今回読んだもののうち一番難しいレベルでも知らない単語はほぼない訳ですが、それにしても、「自然な英語で書かれた物」というのは、「す~っ」と読めるもんなんですね。
文章の良さは語彙の多寡ではなく「自然さ」なのかな? もちろん語彙が多ければより複雑なことを表現できるとしても、それを「簡単な表現」で置き換えても、ちゃんと「話しは分かる」ってことよね。
語彙を増やすのは大切ではあるけれど、語彙が「自然な流れ」で使えるってのが、もっと大事なんだなぁ…としみじみ思ったのでありました。