「サマー・タイム」というのは、言葉では知っていた。留学する前にもイギリスには何度か行ったことがあり、冬行くと日本との時差が9時間で、夏行くとそれが8時間になることも体験していた。
でも、それが、いつ、どのように切り替えられるのか???というのは、分かっていなかった。
私が留学したのは就職してからだったので、日本の「年度」との関係もあり、4月出発の3月帰国という形だった。私が所属したコースは、MPhilと言って、研究主体の修士のコースだったので、4月、9月、12月、と始まる時期が3つ選べるようになっていた。(大学によって呼び方は色々だが、もうちょっと授業の比重が重いコースもある。もちろん、こちらでも論文は書くが。私の行った大学ではMPhilは research cause、 MAはtaught causeというように説明されていた )
さて、まだ2歳半のQを連れての留学だったので、母が心配して、「少し落ち着くまで」ということで一緒に来てくれた。夫も最初の1週間くらい来てくれた。
夫が帰国することになり、夫は一人空港に向かった。で、空港から電話がかかってきて、「今、空港についたんだけど、空港の時計がみんな一時間早くなっている。こちらに来た時に時計合わせを間違えたんじゃないかと思われるので、みんな時計をなおしておかないと」といわれた。いやー、早めに出ておいて良かったねぇ!!!!
で、マヌケなことに、その時点では気づいてなかったのだが、実は、私達が来た翌日くらいにサマー・タイムに切り替わっていたのだ。われわれは、まだ着いたばかりで、TVも購入してなかったし、まずは生活必需品を揃えるための買い物に忙しく(>って最低限のものは寮にそなえつえけてあるのだが)、TV版を見て番組を選んでコモン・ルームに行ってTVを見るなんていう余裕もなかったので、1時間遅れた時計で暮らしていても、ぜーんぜん気づかず、困らずに1週間暮らしていたのだ。
これが、冬時間になった場合なら、「10時開店のデパートがまだ開かない! なんで!」となったりしたのかもしれないのだが、夏時間に切り替わる時は「10時開店のデパートは10時に行けばとっくに開いている」ということになるので、不便も生じにくく、気づかなかったのだ。(>まぁ、閉店までいれば「あれ! なんでまだ5時なのに閉まるの??」となったのかもしれないのだが)
しかし、ダメージは夏時間になった時の方が大きいわね。
「冬時間で9時に出る飛行機は、夏時間の8時に飛んでいってしまいました!」ということになるから。逆なら「夏時間に9時に出る飛行機に乗ろうと思っていたら、冬時間の9時まではまだ1時間も時間があるぞ!」となるけど。
・・・という訳で、夫は危うく日本に帰れなくなるところであったのだが、彼は用心深い性格であるため、かなりの余裕を持って空港に行っており、無事帰国出来たのでありました。