韓流にはまる (9)―悪女

韓流ドラマには、しばしば、「悪女」が出てくる。『冬のソナタ』のチェリン(>これは韓流の基準から行けば「可愛すぎ」なレベル)、『美しき日々』のヤンミミ(>これは『天国の階段』の母親役でもある)。

『天国の階段』では、主人公のチョンソの父が有名女優と再婚するのだが、この女優と連れ子の妹のユリってのが、最高に悪い女たちで、彼女たちは、チョンソとソンジェの仲を引き裂き、ソンジェとユリを結びつけようと画策する。

この母親はすごーく悪知恵が働く。新婚の夫にけなげなことを言って、あくまでも自分は「いい子」の地位を確保しつつ、陰湿にチョンソをいじめる。本当はチョンソはソンジェと一緒に留学することになってたのに、「せっかく知り合ったばかりなのに、チョンソが留学しちゃうのは淋しい」とか言って、チョンソの留学を阻止するのだ。

ユリってのもまたすさまじい。

で、色々あったのだが、いよいよソンジェが帰国するっていうので、チョンソは急いで空港まで迎えに行く。それをユリは無免許なのに!車で追いかけ、空港でチョンソを轢いてしまう。

で、もって、一応病院にチョンソを連れて行くのだが、なんだか大きな事故だかがあって、病院はごったがえしている。ユリは、その死体のひとつに、チョンソの持ち物を隠し持たせ、チョンソを「死んだこと」にしてしまう。

ひゃー!!! こわい!!

でもって、チョンソを、母親の元夫のところに預けてしまうのだ。同じく連れ子としてチョンソの家に来た兄も巻き込み、チョンソはこの継母の元夫と血の繋がらない兄と3人で暮らすことになる。

しかも、チョンソは記憶をなくしてしまっており、自分の両親は火事で死に孤児になってしまったのをこの2人に助けられたと教え込まれているのだ。

成人してからのユリってのが、またゾクっとするほどのすごい美人で、韓流においては、どうも悪役の女性の方が華やかな美人っていう感じがする。こういうとびきりの美人が、憎憎しげな表情をしたりすると、すさまじい迫力がある。

もちろん、チェ・ジュウだって華やかな美人ではある。しかし、ドラマの中では、控え目な演技で地味目である。

ユリ役の女性の方が、目鼻立ちという点においては、ずーっと華やかだ。これは、『冬ソナ』におけるチェリンについても言えるかもしれないが・・・。チェリン、スタイルもすごくいいし。

登場人物としてのユリはとても好きになれないけど、これを演じている女優はすごい演技力である。

Qと一緒に、「ひゃー、ユリ恐い!」とか「うわー、この母子またなんかたくらんでるよ!」とか言いながら見ている。