私のポアント遍歴 (11)-ポアントを「加工」する

舞台も近いってのに、ポアント・ジプシーに舞い戻った私が、まず履いてみたのはゲイ○ー。まだおろしてないゲイ○ーが1足手元にあったので。

これだと土踏まずはとてもきれいに出ます。立つのもとりあえずは問題ない。でもさ、ピルエットがダメなの…。うまく立ちきれない…。あとは、手元にあった靴は幅が合ってなくて、脇がぱかぱかしちゃう。

次に試したのはフリー○。これだと、ゲイ○ーよりは、ピルエットも行ける。だけど、バ○ほどは、ピルエットがうまく行かない。で、ゲイ○ーほど土踏まずはきれいに出ないけど、バ○よりはずっといい。

N教室での発表会、7回目にして初めてピルエットが入ったので、ピルエットは成功させたい。

これもすごい話だよね~。そこまで厳しく振り付けにセーブがかかるっていうのもすごければ、そこまでセーブかけてもらってきたのに回れない私ってのもすごい(>下手)。

T教室では1回目の発表会からピルエットいっぱい入ってたもんな~。もちろん、ちゃんとは回れてなかったんだけど。その後も振りにピルエットが入ってなかったということはなかったと思う。ピルエットが入ってるかいないかなんて考える必要がないくらい「当たり前」にピルエットが入っていたと思います。それも1回だけなんてことはなくて、いくつもいくつも入ってたと思う。まぁ、幕物のコールドとしての踊りも入れてだから、回数が多いのも当たり前なのかもしれないけど。

だけど、この時の振りでは「1回だけ」。

で、発表会の練習に入ったばかりの頃は、「ポアントの方がむしろつつ~と回れるなぁ」という感じだったピルエットが、靴を変えたらとたんに回れなくなった。これ、精神的なものもあったんだと思うんだけどね。で、回れないとなると余計に焦って回れなくなる…。

ピルエットは絶対成功させたいけど、でも、土踏まずも「真っ直ぐ」は嫌…。

つまるところ、
ピルエット:バ○>フリー○>ゲイ○ー
土踏まず:ゲイ○ー>フリー○>バ○

どうしよう…。悩むなぁ…。

と、日記に悩みを書き綴っていたら、メールを下さった方がいらっしゃいました。
「バ○を加工してみたら?」って。

ポアントの「加工」って、やっている人の方が多いらしいのだけれど、「ものぐさ」な私はやったことがありませんでした。ソールをぐいぐいと曲げるということすらやったことなくて、買ったまま履いてた。「ものぐさ」にもほどがあるぞ!という感じですが。

で、ご親切にも、オフで会って下さって、ご自分の「加工」バ○を見せて下さり、懇切丁寧に「加工」の仕方を教えて下さいました。靴の中側の薄い布をペリペリとはがし、シャンクにカッターを入れて、半分くらい切り落としてしまうんです。おぉ!(>その節はお世話になりました。本当にありがとう!)

で、この「加工」バ○でレッスンしてみると、「立つ」に関してはそれまでとほとんど変りなく立て、しかも土踏まずのアーチはしっかり出る。

ただ、ピルエットは加工なしほどはうまく行かない。でも、フリー○よりは回れる。

…ということで、靴が決まったのは、かなり本番近くなってからでした。

レッスンの後、残ってピルエット、練習したりもしたけど、でも、最後までピルエットの成功率はあまり上がらず、本番も失敗。落ちてしまった。悔しい…。見てくれた方からは「そんなに目立たなかった」とは言ってもらったけど。

あのまま靴を変えずに舞台が終わってからジプシーすれば良かったのかなぁ…。

それにしても、こんなに長い間やってて、なんでピルエットの1回も回れないんだよ!

でもね、よくよく数えてみると、ポアントでのピルエットって、すごくちょっとしか回ってないの(>私の場合)。もちろん「素質のある」人はこの程度でもちゃ~んと回れるようになるだろうけど、「素質のない」私がこの程度の回数で回ろうっていう方が間違いなのかも。

ピルエットは「とりあえず回数」らしいので、「ポアントでのピルエット」もまずは回数を稼ごうと、「昨日の記録」に「ポアントでのピルエット」の項目を付け足しました。

で、その後「加工バ○」で落ち着いたのか?と言えば、実は、そうではなく、まだまだジプシー状態は続いています。

私のポアント遍歴 (10)-「ふりだし」に戻る

私のポアント遍歴(10)-「ふりだし」に戻る

バ○デールに出会って、「マイ・ポアント」を見つけた!と思ったのも束の間、実はまた「ふりだし」に戻ってしまいました。

それは、夏の発表会(2004年)を前にしたある日のこと…。

レッスンメイトから「ねぇ、Q母さんのポアントってソールが固いの?」と聞かれたんです。で、「そうなのかなぁ…」と靴を見せると、「わ、固い!」と言われ、「いつもQ母さんのエシャッペ見ていて、Q母さんだけソールがまっすぐなので(>他の人は土踏まずがアーチを描いている)、なんでだろ、って思ってたの。しかも甲は出てるからすっごく不自然な感じだったんだよね」と言われたの。

う~む、そうだったのか! で、他のレッスンメイトも靴を見てくれて、確かにソー
ルが固い、ということが判明。

私の場合、ソールの固さに勝てるまでの土踏まずの力はなく、そのため、靴の中では土踏まずがアーチを描いているにも関わらず、ソールがそれについていっておらず、土踏まずと靴の底が離れてしまっている状態になっていたみたい。

で、上手なレッスンメイトが立ち方指導してくれて、「ここまで立てば、この靴でも土踏まずは出るよね」と。しかし、そこまで立つのは非常に大変。今までかなり「楽」してたんだな、ということが判明。

さらに、K先生にも靴を見せて相談してみたの。そしたら、K先生の場合、この靴で「立つ」場合は土踏まずのアーチがきれいに出ます。

でも、「空中でつま先を伸ばす」になると、先生でもソールが土踏まずにくっついて来ない。

先生に出来ない物が私に出来る訳ないよね~!

で、レッスンメイトから「靴の中で形が出来てないならともかく、靴の中で形が出来てるのなら、それが外に出ないのはもったいないよ」と言ってもらい、それも本当にその通りだよなぁと思いました。

先生の靴をちょっと履かせてもらったら(>ふにゃふにゃのフ○ード)、これだと土踏まずが、立った時も、空中で足を伸ばした時もアーチを描きます。

先生からは「これくらい柔らかくても立てるんだから、少し柔らかい靴を考えてみてもいいかも」とアドバイスをもらい、また、レッスンメイトからも色々な靴を履かせてもらったり、アドバイスをもらいました。

そりゃあ、立ちやすさも大切だけど、立った時、脚をのばした時に「きれい」って大事だよねぇ。バレエは「つま先命!」なんだから、空中に伸ばした時の「つま先」の伸びって、やっぱすごく大事だよねぇ。

…という訳で、私の足にぴったり!と思ってたバ○を脱ぎ捨てる(かも)ということに相成りました。

せっかく、ぴったりの靴に合えたと思ったのだけど(>形的にはかなりぴったり)、技的に私の足の強さがまだバ○を「きれいに」履きこなすとこまで行っていない…。

バ○は「初心者用」ということなので、これまでは、そのソールの固さに助けられて立ってたのですね。とにかく「立つ」「立って踊る」ことが出来ないことには話にならない訳で、その意味では、「これまでは」「ぴったり」だったということかもしれない。

ポアントって、むずかしい。足がうんと弱いと固い靴だと落っこちてしまう。で、ある程度強くなってきて、でも、とても強いというところまで行っていない場合は、固い靴に助けられて立つ場合もある。で、さらに足が強くなってきて、「足が強いので」「柔らかくても立てる」という方向に行く場合もあれば、「足が強いので」「固い靴じゃないとダメ」という方向に行く場合もある。

ここで再び、別の靴を履き、土踏まずのアーチを出せるとこまで足を強くして、その後にまたバ○に帰ってくる…ということになるのかもしれないけれど、とりあえずは、また「ふりだし」に戻って、しばらくはポアントジプシーを続けることになりました。

とりあえず、発表会については、日も迫っているし、どうしても他の靴ではうまく踊れない場合はバ○で…という「保険」をかけた上で、短期決戦で発表会に履く靴を選ばねば…ということになったのです。

舞台を重ねる(10)-最後の最後まで諦めない…ということ

Va大会でのキトリなんですが、実は、最後のピョコピョコしたところで、1回チョンっていうのはOKだったんだけど(きれいには出来ないけど、私はピョコピョコ系の方が得意)、チョンチョンって2回やるやつがうまく出来なかったんです。で、先生から「バーに掴まって何度も練習してね」って言われて、何度もやるんだけど、ど~もうまく行かない。

で、実は、前夜に「最後の研究」と思ってビデオを見てたんです。アナニアシビリのキトリだったかなぁ。で、「あれ???」と気づいたことがあった。

それは、実は、私パのやり方を勘違いしてたってこと。2回チョンチョンした2回目も足は床に置くのに、私、空中に置いたままだったの。そりゃあ、不安定だろうよ!

「あぁ、勘違い!」っていうの、私、いっぱいあるんだけど、この時も…。

で、舞台当日の朝、ゲネの前に舞台でチョンチョンと2回目も床においてやったら、「あらら、らくちん!」。

ものの分かった人から見れば、「どうやったらそういう勘違いが出来るんじゃ!」と思われるかもしれないんですが、その時の私は、あぁ勘違い!野郎だったんですね。

舞台って、本番前夜まで、いや、本番の一瞬前まで、努力をやめてはいけないんだなぁってつくづく思いました。

あとで、A先生に「実は、本番前夜に自分が間違ってパを覚えていたことに気づいたんですよ」ってお話しすると、先生は、「ごめんなさい。間違っていることに気づいてあげられなくって」って。

「あ、そういうことじゃなくて、とにかくギリギリまで努力をやめちゃいけないんだなぁって学びました」と言うと、「そうですね。本当にそのとおりです」と。

私はA先生を責めるつもりなんかはこれっぽっちもなくて、単に自分の「発見」(>「ギリギリまで努力をやめない」なんて常識レベルの発見だけど)をお話ししたかっただけなんですが、A先生って、すごく謙虚な方なんだなぁって思いました。こういう時に生徒にあやまれる先生って、本当に実力があって誠実な先生なんだと思う。いい先生につけて幸せだなぁって、そう思いました。

私のポアント遍歴 (9)-ゲイ○ー 

今は閉鎖されてしまったポアントおたくなHPで、ポアント界の「高嶺の花」と呼ばれていた靴がこれ。1足のお値段が1万円以上もします。で、布のつやも、なんだか輝きが強く、いかにも「お譲様」なポアントであります。

このポアントは、「アメリカ合理主義」が行くとこまで行った究極のポアントとも言えるようなポアントで、最初から土踏まずがアーチを描いており、かつ、これ、形状記憶ソールといいますか、ドライヤーで温めて自分の土踏まずのアーチに合わせてカーブを作れば、ずっと「私の土踏まず」カーブを記憶しておいてくれるのです。

土踏まず側がアーチになっているので、甲の方も必然的に「出る」しくみになっており、「苦労なし」に甲のカーブも出る、という全く良く出来た靴であります。

豚の鼻(ポアントの先の部分)も平で安定良く、「立ってしまえば」楽な靴です。

ただ、この靴、「高嶺の花」だけあって、布が固く、「穴あけ」方式でリボンをつけようと、布をハサミで切ろうとして、自分の手を切り、せっかくの1万円以上もするポアントを「血染め」にしてしまいました。おー・まい・が~。

レッスンで皮が向け、豆がつぶれて血染めになるならともかく、履く前に「穴あけ」でケガをするとは。さすが「難攻不落のお譲様」だけのことはあります。

で、穴を開けて履いてみたはいいんだけど、なんか今一つ穴の位置がフィットしなくて、また、靴のつま先近くのあたりがカパカパしてしまって、結局、そのまま履かなくなってしまいました。

フィットさせるためにギュっと締める紐がついている靴が多いと思うのだけど、この靴、それがゴムで、しかもそれを結ぶ位置が足の脇のとこにあるのね。で、ぎゅぎゅぎゅっと締めてフィットさせるのが難しい。それも、なんとなくこの靴を履かなくなってしまった理由の一つかな。

まあ、一度は手にしてみたかった「高嶺の花」を、高いお月謝になってしまったが、「履いてみた」という経験をした…というところでしょうか。

しかし、さすがに「お譲様」の輝きはすごく、この靴を履いてレッスンしてますと、「まぁ、それどこの靴?」「きれいな靴ね~」とレッスンメイトがわらわらと寄ってまいりました。お生まれ、お育ちの良さは、どうやっても隠し切れないのかしらね。 「光輝く」「華のある」ポアントではあります。

私のポアント遍歴 (8)-ア○ィニョン

ア○ィニョンには、有名な「おやじ」と呼ばれる人物がいるそうな。で、とても丁寧にフィッテングしてくれて、立ち方とか履き方とかとっても丁寧に(>色々文句いいつつ)指導してくれるそうな。

…で、仕事で下北沢を通過した時にふと思いつき寄ってみることに。「おやじ」さまがいるといいなぁ。

おぉ、らっきぃなことに「おやじ」さまがいらっしゃいました。

「どれ、足を見せて」と言われて靴を脱いで足を見せる。「う~ん、このあたりかな?」とポアントを何足か持ってきてくれました。

で、「ちょっと履いてみて」というので、履いてみると、「リボンも結んで」とおっしゃる。フィッティングの時、リボンまで結ばせてくれるとこってないよね。

「ちょっとちょっと、いつもそんな雑な履きかたしてるの?」と、丁寧に履きかた、リボンの結び方を教えて下さいました。私としては、リボンをあんまりきっちり結んでしまってはしわがついて申し訳ないかなぁというのもあって、ゆるゆると結んだというのもあったりはするのだが、確かに「おやじ」さまの結び方でやると、とってもしっかり、きっちり、きれいに結べます。

で、ここのフィッティング・ルームにはバーも用意されており、「バーに掴まって立ってみて」と言われる。立ってみると、「脚をもっと自由にして。脚はぷらぷらと腰からぶら下がる感じ」と言われる。「脚で床を押す」というより、「腰に脚をぶら下げる」「腰を決める」んだそう。ふうむ…。私の場合、「脚で無理矢理立ってる」 (「本来の脚で床を押す」じゃなくて)ので、この「腰にぶら下げる」は大切な感覚かも。

で、「おやじ」さまが、脚を持って上げて下さる。「ほ~ら、そうやって立てば、脚だってこんなに上がるじゃない?」と。まぁ、「上がる」と言っても、120度も行ってなかったりはするのだが。しかも、持ってもらって…。

なるほど、普段は「力づく」でやってるから、脚が上がらないのかな? まぁ、自分の力じゃここまで上がらないんだけどさ。ここまででも自分の力で上げることがあれば、今のところ、大満足だけどさ。(>一生の間に自分の力で脚をここまで上げるなんてことが出来るようになるのだろうか)

…という訳で、「おやじ」さまに見立ててもらったポアントを購入し、レッスンで履いてみました。

そしたらね~、シェネが楽。こんなにシェネがちゃんと回れたことはないぞ~っていうくらい両足をきっちりつけて回れました。

立つのもなかなか良い感じ。

ただし! ア○ィニョンは、ボックスの空間が割に厚目なんだよね。で、私の足は薄い…。なので、なんとなくつま先が「余る」感じがある。つま先の甲側と靴の間に空間がある感じがある。で、ほんの軽くだけど、皮がむけかかった。「足の形」にフィットしてないってことだよね。

なので、このシェネの感覚はすて難かったのだが、結局、お蔵入りとなりました。

でも、「おやじ」さまのポアントの講義が聞けたので、決して高い買い物ではありませんでした。「腰から脚がぶら下がる感じ」はなかなか実行出来ないのですが、時々思い出すようにしたいと思います。

私のポアント遍歴 (7)-レペッ○のバ○デール 

そして、今私が愛用しているのがレペッ○のバ○デール。これはネット抜きには一生履くことのなかったポアントだと思います。

大人向けのバレエのHPには「ポアントおたく」というかポアントにとても詳しい人が何人かいて、彼女たちのやり取りを見ているうちにこのバ○デールというポアントに興味をもつようになりました。さらにその「ポアントおたく」の1人がポアント専門のHPを立ち上げ(今はなくなってしまいましたが。でも、そこの常連さんだった人がHPを作っています)、そこに時々遊びに行くうちにこのバ○デールへの興味はますます強くなっていきました。

とは言え、当時の「自分の判断」では、私は自分が履けるポアントを、①シャンクが固い、②ボックスが深い、という2条件が揃っていないとダメと思っていたので、その点から行くと、バ○デールは「合わない」ポアントのはずだったのです。

フェッ○はボックスが浅いけど、シャンクが固いから大丈夫なんだと思っていました。バ○はシャンクが柔らかくてボックス浅目…。

でも、このポアントへの色々な人のコメントを読んでいるうちに「ちょっと試してみようかな…」と思い、履いてみたらこれが良かった…。

まずは何が良いって、これ、私の足の形にピッタリなんです。幅および厚さが。当初、履いてみようかな?と思った理由は別のところにあったんだけど。

私は幅が比較的狭くて(すごく狭い訳ではない)、足の厚さが薄いの。バヤは幅も厚みも丁度いいんです。で、大きさもサイズの刻みが小刻みで非常にフィット感がある大きさのがゲットできました。縦・横・高さ…ともに、私の足の形にかなり近いってことです。

で、シャンク柔らかいのは私「立てない」と思い込んでたのですが、そうこうするうちに私のポアント技術も上昇して「柔らかくても」「立てる」ようになってきていた…。

柔らかい方が立てるか、固い方が立てるか…というのは、もともとの足の性質にもよるのだと思いますが、それぞれの技術の向上の過程で「柔らかい」「固い」のどっちが立ちやすいか、というのも違ってくるのかもしれないです。

私はN教室のK先生に言わせれば「立ってしまえば落ちない足」だそうで、したがって「固い」から「落ちる」ということはないので、「固い」クツに「立たせて」もらう方が「楽チン」という感じでやってきました。

そもそも「落ちる」という苦労はあんまりしたことない。ドゥミでなにかするよりは「立っちゃう」方がずっと楽だったりします。これは、引き上げがまだまだということなのかもしれなかったりもします。K先生からは(引き上げてなくても)「足だけで立つことが出来ちゃう足」とも言われている。これには得な(良いとは言えない)点もあれば悪い点もあると言えるでしょう。

昔は柔らかい靴は前に落ちそうでこわかったし、浅い靴も前に落ちそうでこわかった。以前バレ○ーナで「前に行っちゃう」恐さを味わってたので、「柔らかい」「浅い」は避けてきました。これは引き上げが出来てなかったからなんでしょうね。

で、本当はポアントも細かい色々なチェックポイントはあるんでしょうが、とりあえずは「足の形に合ってる」は非常に大事ですよね。バ○デールに出会って、これまでの靴は「形がぴったり」ではなかった…ということに初めて気付きました。

まぁ、私はクラッシックに「ストッキング」を詰め物にしてたので、多少の「合わなさ」はうまくカバー出来ていたんですけれども…。

それ以来ずっとバ○デールです。途中時々違うのも履いてみたりもするのですが、 「形が合ってる」「楽さ」は捨てがたくて。

バ○デールを愛用し始めてから、一度フリー○を履いてみた時、「指を使う」ということがフリー○の方がずっと「意識」できることを発見し、A先生にそのことを言うと「そうね。あなたはもうフリ-○にした方がいいかもね。楽なクツでやってるとい
つまで経っても指が使えるようにならないから」と言われたのだけれど、フリー○は私の足の形に合う靴を探すのが至難なんです。

あと、どうしても「ぼっこり」事件のトラウマが消えなくて(「私のポアント遍歴(3)」を読んでね)、フリー○履いていると心のどこかで「こわい!」という感じが消えない。

バ○デールは「初心者用」ということなので、本当はもっと「難しい靴」も履きこなせるようになりたいなぁ…という気持ちもないではないのですが、でも、考えてみれば、私は一生「初心者」なのだと思うんです。だから「初心者用」の靴でもいいのかなぁ…と。

で、「バレエな休日」にも書いたようにレペッ○本店のフィッティングのおじさまからも「パッフェ」のお墨付きをいただいたこともあり、このまま余程のことがない限り、私はバ○デールを履き続けようと思っています。

時々は「難しい靴」も試してみようとは思いますが、「楽な靴」のバ○デールを履いてでさえ、ポアントワークはちっとも「ちゃんと」出来てない…。だから、難しい靴のことは、このバ○デールでももう少し踊れるようになったら、その時に考えようと思っています。

私のポアント遍歴 (6)-グリ○コのフェッ○ 

帰国してしばらくすると、R教室で希望者に対する「ポアント基礎」のオプションが出来、レッスン後希望者だけカードを購入し「ポアント基礎」のレッスンが受けられるようになりました。これはとてもありがたいことでした。内容もとてもきちんとしたもので、「あぁ、そうだったのか!」と思うことが沢山ありました。

で、ある日、A先生が「これ私買っちゃったんですけれど私足が強すぎて合わなくて。どなたか安くゆずるから履きません?」と言われて履かせてもらったら、大きさがピッタリで、「とてもきれいに立ててる」と先生やレッスンメイトに言ってもらって、それからしばらくフェッ○を履きました。

立った時の足の形が、これだときれいに見えるんです。ボックスが浅いので「甲が出て見える」。

そして、多分、シャンクが固いから、「クツが立たせてくれる」っていうことなんだと思うけど、立っているのがすっごく楽。

自分はボックス浅いのは履けない…と思い込んでいたけれど、そんなこともないんだなぁと思いました。

難点があるとすれば、ドゥミが通りにくい。でも、「立ちっぱなし」の踊りには最適かも…。

ポアントにブランクがあったこともあり、しばらくはフェッ○で「楽」させてもらっていました。ただ、どうしてもドゥミが通りにくく、時々シル○アも履いたりして、 「踊る物」によって使い分けしてました。

私のポアント遍歴 (5)-シル○ア

T教室の若い友達(中学生)が、「新宿にポアント買いに行くんだけど一緒に行きません?」と誘ってくれました。「シル○アのポアント履きやすいですよ」って。

で、連れてってもらうことにしました。当時のシル○アは、今みたいに華やかなお店じゃなくて、「倉庫」みたいな感じのところでした。で、そこで何足かためし履きして1足買ってきました。

次のレッスンで履いてみると、確かに立ちやすい。で、軽い…。

その後長い間にわたって私のポアントはシル○アが中心でした。当時はポアントを選ぶ時の「ポイント」も良く分かっておらず、「試し履き」して「何となく」良い、あるいは「こりゃあダメだ」というのでなければOKという感じで買っていました。

シル○アのポアントが私にとって良かったのは、実は多分足幅が比較的合っていたということとボックスの深さがそれなりに深い(当時は浅いの履けなかった)だったのかもしれません。

結局その後、T教室にいる間はずっとシル○アで過ごしました。

出産してR教室に移ってからは大人はポアント履かなかったので、妊娠・出産の休みの間、その後のR教室での大人のクラス、そしてイギリス留学中の2年間の合計6年間くらいはポアントは履かない生活でした。

帰国してしばらくカルチャーに籍を置きここでポアント復帰し、またさらにN教室に入門し、時々ポアントを履くようになりましたが、この時もシル○ア。

そうこうしているうちにR教室で大人のポアントのクラスが出来、ここでグリ○コの「フェッ○」に出会うことになります。

私のポアント遍歴 (4)-綜○

(1)の「ファースト&セカンド・ポアント」のところで綜○のポアントについてはすでに触れてあるので「だぶり」ですが、もう少し詳しく…。T教室では綜○でポアントを作ってもらってる生徒さんが多く、時々先生が、「綜○に行くけどポアント欲しい人いる?」とよく生徒さんたちに聞いてました。

で、私も先生にポアントを頼んでみることにしました。レッスンメイトに「チャ○ッ トのは痛いって聞いてたけど、やっぱり痛い」って言ったら「綜○のなら痛くないよ」って教えてもらったというのもあって。

「じゃあ、足型を取るからこの紙に足をおいて」と言われて白い紙に足をおくと、先生がエンピツで足の形をなぞってくださいます。

本当は「足型」という場合、足幅だけじゃなくて、足の厚みなんかも考慮して作ってもらう方が良いのだと思うのですが、せめて足幅や足の長さが自分にあっている…ということ、これはこれでとても良いことだと思います。

当時「ロイヤル」とか「ボリショイ」とかボックスの形があって、私は「ロイヤル」だったのかなぁ? よく覚えてないのですが、比較的ボックスの幅の狭い物を履いていたように思います。

綜○さんのポアントは立ちやすく、あまり足も痛くならず、しかも、購入が楽(先生がお買物にいってくださる。>ありがたいことです)。ここのポアントはずい分履きました。

あとで履くようになった物と比べ、もし難があるとすると、「重たい」こと。これも最近改善されたようなのですが、この次に履いたシル○アのものに比べると、作りが「ごつい」。それが手作りの味だったのかもしれないのですが。

で、随分履いたけど(2~3年?)、結局しばらくして私のポアントの主力はシル○アに移行していきました。

(聞いた話では、この「ごつい」「重い」も最近では改善されているらしいです)

英語コースで6週間ほどイギリスで一人暮しする前までは、私、激ヤセの影響が残ってて細かったのよね。でも、このコース中にしっかり元に戻ってしまいました。あの時気をつけて自分の体重のセットポイントをあのまま維持していれば、バレエ的にどんなに良かったろう…と思います。

その太くなっちゃった身体でレオタード1枚だからさぁ…。かなりお見苦しかったと思います。(>観客のみなさん ごめんなさい)

Y先生もきっと大変だったと思います。私が「出る」と言ったこと自体も、あるいは「え~!!!」っていう感じだったかも。だって私クラスで出席率一番悪かったと思うし…。自分でも振り返れば我ながら「え~!!!!」っていう感じですが、当時は無我夢中で周りのことなんか、全然見えてませんでした。「舞台に出たい」ただその一心で突き進んでました。私みたいなヤツが今自分のそばにいたら「なんだコイツ」って思うかも…。

大人の場合、R先生は生徒自身を(あまり厳しく)怒ることはないけど、生徒の出来が悪いと助教の先生が後で叱られるらしいし、Y先生が私のせいでいっぱい叱られちゃったんじゃないかと、申し訳なく思っています。Y先生には、ずい分と細かく指導していただき、また本番の時も袖で(心配そうに)温かく見守っていただき、本当にありがたく思っています。(>Y先生 ありがとうございました)

私のポアント遍歴 (3)-フリー○

森下洋子さんも履いているというフリー○。ポアントを履き始め2年くらいしてから、またイギリスに行く機会がありました。その機会に、あこがれのフリー○を買ってくることにしました。

ロンドンのフリー○は、外装は緑色に金色の模様のはいった、小さなかわいらしいお店。ポアントを履いてから間もないことを告げ、フィッティングをしてもらいました。その時のマークが何だったかは覚えていないのですが、お店の人が選んでくれた1足を購入しました。

で、日本に帰ってフリー○を履いてみました。フリー○を履いた最初のレッスンの時は、すご~く痛くて、こりゃダメかな…と思いました。ところが次のレッスンで履くと、うそのように足にフィットしていました。その、「いい感じ」は今も忘れられません。

ところが(!)、4回目の発表会で、このお気に入りのフリードを履いたんですが、延々と続く「眠り」のコーダで、パドブレ踏みながら円周を回ってる時、シャンクがボッコリ折れたんです。ひゃ~! ほんと、最後の最後で良かった! 仕方なくドゥミでパドブレしながらも、ボッコリの恐怖は私の胸に深く刻まれてしまいました。

フリー○のことを思う時、あの忘れられないフィット感とこのボッコリの恐怖がいつも裏表になっています。その後もたまにフリー○を履かないでもないんですが、あの時のようなフィット感を得られる靴にはまだ出会ってません。そして、あの時の恐さがトラウマになっていて、フリー○を履いて踊っている時って、どこか心の底で恐さを感じてるようなとこがあります。

でも、たまにフリー○を履くと、「指を使う感じ」が分かるという気がします。今、履いているバヤ○―ルだと、そんなに指を使わなくても立ててしまうんですが、フリー○は、もう少し細かく指を使わないと立てない…というか…。先生にお話しすると、先生も「フリー○を履いた方が勉強になるかもしれないですね」とおっしゃるのですが、なかなか合う靴がないんです。

イギリスでフィッティングしてもらって買おうとすると、あ~でもない、こ~でもないってなかなか売ってもらえず、私の足の形にはフリー○はダメなのかなぁ…と思ったりもしています。

足も変わると言うので、またフリー○が合う日が来るかもしれないし、来ないかもしれない…。でも、フリー○はやはりどこかで私のあこがれのポアントです。

私のポアント遍歴 (2)-バレ○ーナ 

「夢のような日々(11)(12)」にも書いたように、T教室でポアントを履き始めた私は、大人のための「ポアント基礎」のクラスを探してそこに通うようになりました。「ポアント基礎」のクラスというより、そこの教室(というか地域のカルチャースクールのバレエを一手に引き受けていた)自体が、大人のクラスについて、「初心者でもポアントを履かせることによって引き上げの感覚をより早く習得させる」という「メソッド」を取っているところでした。

なので、初心者クラスでも、レッスンの最後にほんの少しだけポアントを履くので。もちろん、無茶なことはしません。ほとんどの動きはバーに掴まってのこと。バーから手を離してやるのは、パドブレ(細かく踏む方)での移動くらい。それもバーに沿って、いざとなったらすぐにバーの助けを借りられる位置でのことでした。

このクラスでプリエ→タンドゥ→ドゥミ→ポアント→ドゥミ→アテール→プリエというようなのを沢山やって、ゆっくりゆっくりとポアントの使い方に慣れていきました。

大人には何時からポアントを履かせて良いか、そもそも履かせても良いか…という点については、色々あると思うけど、この教室は、最終目標(バレエの上達)のための「方法」としてポアントを「利用する」という考え方でした。バレエシューズでのレッスンの部分も基礎を大切にしたもので、ここに通ったことは私のバレエの「基礎」にとって、とても有意義だったと思っています。

ここの教室は、この教室でのファーストポアントはバレ○ーナの初心者向けのポアントを買うように言われました。バレ○―ナの中でも初心者向けに甲が出やすいようになっている製品です(名前は忘れた。というより教室を通じて買ってもらってたので知らない)。で、2足目からは、自分の好きな物を履いて良いということでした。

もう少し後になってからは、教室独自にバレ○―ナに開発してもらったという、特別注文の靴も出来ました。色々と研究熱心な教室でした。

で、私もこの教室では最初はバレ○―ナを履きました。が、当時の私にはこの靴は合いませんでした。今履いたらまた違うかもしれませんが。ボックスが浅いので、また、甲が出るように加工してあるので、前に落ちてしまいそうになるんです。私はそんなに甲が出る方じゃないので、多分、当時はまだ引き上げが充分じゃなかったんだ
と思います。今はボックスが浅くても大丈夫なんでうが、当時は深いものじゃないと恐く感じました。

以前、ポアントについてのHPがあったんですけれど、そのHPで「足・脚は変わる」ということを学びました。今合ってる靴も将来どうなるか分からない、今合わない靴も将来どうなるか分からない。

ポアント選びっていうのも、深いです。今、バレ○―ナを履いたらどう感じるだろう…。そのうち機会があったら試し履きしてみたいな。

この教室は英会話学校の先生に教えてもらいました。彼女は私の第1回発表会も見に来てくれたんですけど、そのカルチャーでエアロビを習ってたんです。で、「私の行ってるカルチャー、バレエのクラスもやってるよ」と教えてくれたの。で、パンフレット持ってきてもらったら、私が探していたクラスにピッタリ!って感じで…。

私の場合、英会話とバレエはこんなところでも深く結びついているんです。