私のポアント遍歴 (11)-ポアントを「加工」する

舞台も近いってのに、ポアント・ジプシーに舞い戻った私が、まず履いてみたのはゲイ○ー。まだおろしてないゲイ○ーが1足手元にあったので。

これだと土踏まずはとてもきれいに出ます。立つのもとりあえずは問題ない。でもさ、ピルエットがダメなの…。うまく立ちきれない…。あとは、手元にあった靴は幅が合ってなくて、脇がぱかぱかしちゃう。

次に試したのはフリー○。これだと、ゲイ○ーよりは、ピルエットも行ける。だけど、バ○ほどは、ピルエットがうまく行かない。で、ゲイ○ーほど土踏まずはきれいに出ないけど、バ○よりはずっといい。

N教室での発表会、7回目にして初めてピルエットが入ったので、ピルエットは成功させたい。

これもすごい話だよね~。そこまで厳しく振り付けにセーブがかかるっていうのもすごければ、そこまでセーブかけてもらってきたのに回れない私ってのもすごい(>下手)。

T教室では1回目の発表会からピルエットいっぱい入ってたもんな~。もちろん、ちゃんとは回れてなかったんだけど。その後も振りにピルエットが入ってなかったということはなかったと思う。ピルエットが入ってるかいないかなんて考える必要がないくらい「当たり前」にピルエットが入っていたと思います。それも1回だけなんてことはなくて、いくつもいくつも入ってたと思う。まぁ、幕物のコールドとしての踊りも入れてだから、回数が多いのも当たり前なのかもしれないけど。

だけど、この時の振りでは「1回だけ」。

で、発表会の練習に入ったばかりの頃は、「ポアントの方がむしろつつ~と回れるなぁ」という感じだったピルエットが、靴を変えたらとたんに回れなくなった。これ、精神的なものもあったんだと思うんだけどね。で、回れないとなると余計に焦って回れなくなる…。

ピルエットは絶対成功させたいけど、でも、土踏まずも「真っ直ぐ」は嫌…。

つまるところ、
ピルエット:バ○>フリー○>ゲイ○ー
土踏まず:ゲイ○ー>フリー○>バ○

どうしよう…。悩むなぁ…。

と、日記に悩みを書き綴っていたら、メールを下さった方がいらっしゃいました。
「バ○を加工してみたら?」って。

ポアントの「加工」って、やっている人の方が多いらしいのだけれど、「ものぐさ」な私はやったことがありませんでした。ソールをぐいぐいと曲げるということすらやったことなくて、買ったまま履いてた。「ものぐさ」にもほどがあるぞ!という感じですが。

で、ご親切にも、オフで会って下さって、ご自分の「加工」バ○を見せて下さり、懇切丁寧に「加工」の仕方を教えて下さいました。靴の中側の薄い布をペリペリとはがし、シャンクにカッターを入れて、半分くらい切り落としてしまうんです。おぉ!(>その節はお世話になりました。本当にありがとう!)

で、この「加工」バ○でレッスンしてみると、「立つ」に関してはそれまでとほとんど変りなく立て、しかも土踏まずのアーチはしっかり出る。

ただ、ピルエットは加工なしほどはうまく行かない。でも、フリー○よりは回れる。

…ということで、靴が決まったのは、かなり本番近くなってからでした。

レッスンの後、残ってピルエット、練習したりもしたけど、でも、最後までピルエットの成功率はあまり上がらず、本番も失敗。落ちてしまった。悔しい…。見てくれた方からは「そんなに目立たなかった」とは言ってもらったけど。

あのまま靴を変えずに舞台が終わってからジプシーすれば良かったのかなぁ…。

それにしても、こんなに長い間やってて、なんでピルエットの1回も回れないんだよ!

でもね、よくよく数えてみると、ポアントでのピルエットって、すごくちょっとしか回ってないの(>私の場合)。もちろん「素質のある」人はこの程度でもちゃ~んと回れるようになるだろうけど、「素質のない」私がこの程度の回数で回ろうっていう方が間違いなのかも。

ピルエットは「とりあえず回数」らしいので、「ポアントでのピルエット」もまずは回数を稼ごうと、「昨日の記録」に「ポアントでのピルエット」の項目を付け足しました。

で、その後「加工バ○」で落ち着いたのか?と言えば、実は、そうではなく、まだまだジプシー状態は続いています。