夢のような日々(8)-舞台前なのに髪を切っちゃった!

発表会の練習が始まってまもない日、私は4月からの就職に備えて髪を切りに行きました。で、ショートカットにして、レッスンに行くと、レッスンメイトたちが悲鳴をあげました。

「え~! 切っちゃったのぉ! あのね、発表会の時は全員おだんごにするの。で、前髪もぜ~んぶ、上にあげるのよ」「どれどれ」「あ、これぐらいあればつけ毛をすればなんとかなるわ」「そうだよね~、知らなきゃ分かんないよね~。言っておいてあげればよかったね~。もう発表会まで絶対に髪切っちゃだめよ~」

う~む、「知らない」ってこわい。そのクラスは私みたいな発表会未経験者は長らくいなかったから、私の行動は「盲点」だったんですよねぇ。で、発表会が近づくと、発表会の時に持って行くモノなど、いちいち親切に丁寧に教えてくれました。

「ピンクパンツとは何か」…とかね。「つけまつ毛はどこで買うか」とか、「つけ毛とはどんな形態でどこで売ってるか」とか、「おだんご作るためのネットとは何か」とか…とか。

別の教室に移ってから、「初めて舞台に立つ」という人がいると、なるべく親切にしてあげよう、と思うのは、自分自身、「知らない」ということで困った経験があるから。そして、この時、みんなにうんと親切にしてもらったから。

それにしても、ベリーショートにしないで本当に良かった。私は本当はショートカットの方が似合うし、好きだけど、これ以来、妊娠中・出産直後のバレエをお休みしていた時を除いて、髪の毛は常に自毛で「おだんご可能」の長さです。