アダージオへの道 (2) 一度は諦めていたけれど・・・

「夢のような日々(17)」にも書いたけど、当時の私には、「大人から組」の、しかも30直前で始めた私のような者が、アダージオクラスに出していただけることが、いかに稀有なことか、いかに幸運なことか・・・っていうことは、分かっていませんでした。

もちろん、「アダージオクラスに出てみない?」って言われてビックリはしたけれど。

妊娠・出産のブランクの後、R教室でバレエを再開し、その後、「もう一度舞台」を目指してN教室にも通い出して、T教室がいかに「大人から組」にオープンマインディッドな教室だったのか・・・というのがよく分かりました。

いや、しかし、出産後の私には、T教室のように「大人にチャンスを下さる」教室は無理だった・・・というのがあり、R教室、N教室を選んだひとつの理由は、発表会の大人の作品を見て、「これだったら小さな子どもがいても大丈夫かも(>舞台に立てるかも)」って思ったとということがあります。当時の私は、「大人にはあまり踊らせない」という教室を「選んだ」のです。

ただ、「(発表会では)大人にはあまり踊らせない」と言っても、R教室、N教室も「大人だから」と言って指導に手を抜くようなことはないですし、R教室は、これまた日記でも何度か書いたと思うけど、指導はハンパじゃないです。そして、最近では、大人も幕物に出していただいたり、上手な方たちと一緒の作品に出していただいたり、大人へのチャンスも増えてきています。なので、私は、今も、「一度R教室の発表会に出てみたい」と思いつつも未だに果たせずにいます。

N教室の指導も、決して「大人だからこの程度でいい」ということではなく、とても丁寧に見ていただけます。ただ、「大人の作品のための練習枠」が、以前は週2回、今は週3回「しかない」ので、また、発表会の練習の始まる時間が遅いので、勤めを持ってる私には、「やりやすい」んです。R教室は朝・夜合わせて9つの練習枠があり、みなさん、週4~6回は練習されるので、私の現状では「無理」なんですよね。

フルタイム勤務、夫は単身赴任、学齢前の子どもがいる・・・っていう、そういう状況だったらら、探せば、「大人にもチャンスがある」教室はいくらでもあったんだろうけれど、「チャンスをいただいても困る」というのが実情だったんですよね、今思えば。

子どもが少しずつ大きくなって、「もうちょっと踊れるかも」「もうちょっと踊りたいな」って、そんな風に思うようになってたんだと思います。

そんな時、Wで踊ってらっしゃるNbさんが、あるバレエサイトの掲示板に「先生にお願いして大人のアダージオクラスを作ってもらった」っていうカキコミをしてまして、それを読んだ私は、この「夢の時間」を思い出してしまいました。

あ、ひょっとして私ももう一度アダージオが踊れる?

その時から、私の葛藤が始まった・・・とも言えます。