舞台を重ねる (11)-N教室での4回目の発表会:ついにポアント!

そして、N教室での4回目の発表会…。ついにポアント組になりました! うれしい!

長かった! 待つこと4年。

4年と言えば、小学校1年生が4年生を終えて、5年生にもなろうという、それだけの年月だ。ひらがなばっかりだった教科書にも難しい漢字が増え、中学受験をする子どもの場合は、受験勉強も「本格化」しようという時期だ。中学受験の問題は、「中学2年」くらいまでカバーしているという。だから、ランドセルの重さでヨタヨタしてた、その子たちが、「中学2年」の勉強をしちゃうくらいまで「成長」する、そんな年月だ。

中学校1年生が中学校を終え、高校1年も終え、そろそろ大学受験も意識しつつ、「遊べる最後の学年!」とクラブや友達との交流に精を出す、そんな時の入り口にさしかかる頃だ。初めてアルファベットを習った、その子たちが、過去形も未来形も現在完了も、かなり難しい文法事項を学び、辞書を使えば、そうとう難解な英文だって読めるようになってしまう、そういう年月だ。

ピアノだったら、まぁ、何歳で始めるかにもよるけれど、小学校低学年で始めれば、進歩が速い子なら、ソナタアルバムくらいは弾いているだろうし、まぁまぁ普通の子でもソナチネアルバムには入ってるだろう、そんな年月だ。

「大人のバレエ」なら、教室にもよるけど、私の場合で考えるなら、前の教室では、「プリエ」の「プ」の字も知らない状態から始め、すでにポアントで2回目の発表会を迎える…そういう段階だ。

もちろん、一口に4年と言っても、私の場合は、幼い子どもを抱え、フルタイムの仕事を抱え、そして、秋から冬にかけてはR教室の舞台のために、N教室の方は「超サボリ・モード」という、そういう4年だ。

私としては、仕事や育児をこなしながら、「必死に」駆け抜けている4年間なのだけれど、はたから見れば、「ゆったりのったり」な4年だ。

今になってみれば、私のその4年が「そういう4年だった」と分かる。でも、その時の私は「主観的には」「駆け抜けている」4年なので、自分がまわりから見ればいかに「ゆったりのったり」なのかが見えてない。「必死に」走っているので、自分の「まわり」が見えてない。まわりの人に映る「私の姿」が見えていない。それを考える余裕もないくらい必死というか、いっぱいいっぱいだったんだと思う。

1年間を通じて見れば、私は沢山の「オモリ」をぶらさげながら、いつだってバレエを頑張っていた。

だけど、N教室の人からもR教室の人からも、私は「ゆったりのったり」な人にしか見えてなかったと思う。まぁ、せいぜい良いところ「マイペースでバレエを楽しんでいる」人程度だろう。

だから、そんな私がポアントで舞台に出していただくのに4年かかったのは当然のことなのだ。先生の目から見れば、「熱心な生徒」ではなかったはず。やっぱり先生としては、定期的にレッスンに通い、自分の指導の下で、上達を自分の目で確かめ、「ポアントで出しても大丈夫!」となって初めてポアントで舞台に立つことを許可するのが当然だ。

そして、私のポアントの技術も、バレエそのものの技術も、「誰が見たってOK」レベルではなかった…という「厳然たる」事実がそこにはあったのだ。実は、私はR教室のVa大会ではポアントで出ていた訳で、T教室の時ほど、ポアントを履いている時間は長くないにせよ、「それなりには」履いていた。だけど、その「履いていた」事実は、N教室の先生の目から見た時、「絶対評価」として、○が出せるほど「確か」なものではなかったということだ。

自分の技術不足については、「頭では」分かっていたつもり。でも、やっぱり「別の教室だったらこの程度でもポアントで踊らせてくれるのになぁ…」みたいな思いは、心の底にはいつもあった。

不充分な技術で踊っても「みにくい」だけ。それも「頭では」分かっていたつもり。でも、「やっぱりポアントで舞台に出たい!」というのが本音の部分であった。

「バレエ=ポアント」ではないということ。それも「頭では」分かっていたつもり。バレエシューズで踊っても、美しく踊れば本当に美しいし、バレエシューズでも美しく踊ることは本当に難しい。それも「頭では」分かっていたつもり。

でも、やっぱり「心」は納得していなかったんだよね。

だから、メンバー表が貼り出され、「ポアント組」に「昇格」したのを見た時には本当にうれしかった。あぁ、長かった!と思った。

もう、かなり年齢渋目になってた私としては、この「4年間」って、本当に大きかったと思う。あと何回発表会に出られるのだろう…と思うと、気持ちも焦ったしね。

だけど、実際にポアントでの「作品」の練習に入ったら、やっぱりまだまだポアントで「踊れていない」自分を思い知らされた。やっぱり私は「まだまだ」なんだ…と思った。

やっぱりバレエは難しい。ポアントを履いて、パを「なぞる」だけならば、そんなに難しくないのかもしれない。だけど、「基礎に忠実に」「正しく」そして、その結果「美しく」踊ることは、本当に大変なことだ。

そして、ポアントで踊るのには「体力」が必要。同じことをやっても、バレエシューズよりずっと「体力」を要する。

4年待っても「この程度」の自分…。だったら、やっぱり「4年待った」のは「正解」だったんだなぁ…と改めて思った。