「夢のような日々(19)」にも書きましたが、妊娠が判明した段階で、レッスンをお休みすることになりました。妊娠中も続ける方もいらっしゃいますが、私の場合は、先生が「ダメ」という方だったので。その代り、「ヨガと私(5)」に書いたように、ヨガを続けていました。
妊娠・出産はとても面白い体験でした。妊娠中はいつも「謎の生物」をお腹の中に「飼ってる」みたいな感じで、すっごく不思議な感じ。「謎の生物」は私の感覚では「金魚」っぽくて(羊水に浮いてるから?)、なんとなくお腹の中で金魚が泳いでるみたいな楽しい感覚でした。
つわりもなく、体調は普段より良いくらいでした。妊娠中ということで「無理のない」生活を心がけていたのが良かったのでしょう。
出産も「痛くなかった」とは言わないけど、面白かったです。出産って、母子の初めての共同作業かも…。子どもの「出よう!」っていう意志、動きと、母親の「いきみ」のタイミングを合せる…。順調に進んでいたお産が途中一端進まなくなって、「少しお休みしていてね」と分娩室に置いていかれてしまったんですが、その間Qに「ちょっと休んだら息を合せて頑張ろうね!」と話しかけてました。
産まれる瞬間は、突然「ぶわ~!!!」と温かい奔流が体内から出てきた感じで、気持ち良かったです。その奔流に私自身も流されているような感じ。「お互い頑張ったね~!」っていう連帯感もあって、お腹の中にいる時からQのことは好きだったけど、私の中から出てきた瞬間からもっと好きになりました。
その後、看護婦さん(助産婦さん?)が、Qを洗ってから私の横にQを寝かせてくれて、「おっぱい含ませてみます?」というので、おっぱいを出してみると、Qは目も見えないはずなのに、「ぱくっ」とすごい勢いで乳首に食いつきました。「こいつは生命力が強い。きっとたくましく生きてってくれる」と確信しました。
私はマル高出産だったので、病院で産む選択をしました。産院で産む場合、自宅で産む場合は違うかもしれないけれど、病院で産む場合は、脚を固定されてずっと脚を開いてなくちゃならないんです。で、分娩台の上で思ったことは、「バレエやってて良かった~!」。身体の固い私は、もし、バレエやってなかったら、そうやって脚を開
き続けることもきっとキツかったと思うんですよね。バレエやってたおかげで、バレエやってるみんなよりは固いとしても、「バレエやってなくてその年になった私」よりはずっと柔らかくなってたはずなんですよね。
それにヨガをやってたのも良かったです。色々なポーズをすることは直前にはもう出来なかったけど、腕をひねるとか、そういう基本動作は直前までずっとやってたし、何よりも呼吸法が役立ちました。お腹の赤ちゃんに何よりもダメージを与えるのは貧血による赤ちゃんの酸素不足なんだそうなんですが、妊娠中は、仕事の合間にヨガの
深い呼吸をしたりってことを意識的にやってたので、血液の中にも酸素がいっぱい入ったんじゃないかなぁ…と思う。