身体と心のメンテナンス (13)-真向法

「真向法」という健康法について初めて耳にしたのは、大学時代のこと。私が所属してた剣道部には、社会人になっても剣道を続けている先輩が時々来て下さっていたのですが、そんな先輩の一人が、自分はこういう健康法をやっている…と、実演して見せてくださったのです。

どれもバレエでもよくやる動作だったりするんだけど、①足の裏をつけての前屈、②脚を伸ばして、足裏をフレックスにした前屈、③開脚して足をフレックスにしての前屈、④お尻をぺたんと落として膝を曲げた形から腕を伸ばしてあお向けになる。

真向法の動作ってこの4つのみなんですが、この先輩、③なんて、ペターっと上半身が床についてて、「おぉ!」という感じでした。

ただ、その時は若かったこともあって、「ふぅん」と思ったきりでした。

その後、時々、「真向法」について耳にすることはあったのですが(>鈴木元都知事の健康法として紹介されたりもしましたよね)、特に心を動かされることもなく生きてました。

そして何年か前、研究会の合宿でどこだったかの温泉地に泊りに行った時、メンバーの一人が真向法で腰痛を治したという話を聞きました。彼は私よりも大分年上ではあるのですが、「君達、我々の仕事は腰を痛める危険性がきわめて高いんだからね。だまされたと思って今すぐ始めなさい」と強く勧められました。

で、本を買ってみたんですね。(>すぐ本から入るやつ)

するとなかなか良さそう。何が良いって「簡便」。畳1枚の広さがあれば良い。動作は4つ。TV見ながらでも良い。3分間で終わる。ヨガみたいに入浴後○分はダメ…みたいな制約がない。起き抜けでもOK。というより起き抜けにやると1日が精力的に過ごせる。

というので、さっそく始めることに。なかなか毎日は出来ないのですが…。

①~③の動作を「い~ち、に~い」という感じで息を吐きながら10回、そして④を30秒から1分。①~③の注意点は腰を伸ばしたままやる。身体が固くてそれが難しい時はお尻の下に座布団を敷いてやる。④の動作も身体が固い人は背中に座布団を敷いてやります。

一般的な健康法としても効果があるし、バレエの柔軟性を高めるのにも良さそうだし…ということで、超細々だけど、私のストレッチはこれを使ってやってます。①~③の動作は、「い~ち、に~い」じゃなくて、30秒ぐらい伸ばすだけ…とか、その日によって適当にアレンジしながら…。

真向法では、この①~④のセットを朝と夜1回ずつやることを勧めています。1日1回もなかなか出来ないけど、朝1セットやると、その日は気力が充実したまま過ごせる気がします。

近くで講習会なども行われているらしく、一度出てみたい…と思いつつ、今のところは本を使っての自学自習でやってます。

参考文献:真向法協会『3分間でできる健康体操 真向法』(朝日ソノラマ)