バレエな休日 (8)-NBT「嵐が丘」(2002年9月)

とても充実したワークショップを終えて、次は実際の舞台を見るために劇場へ向かいます。今回はリーズのグランド・シアター(シーズン初めは大抵はここ)じゃなくて、ブラッドフォードのアルハンブラ・シアター。折悪しく鉄道のストライキがあり、その影響で列車の本数が少なくなってるのでタクシーでブラッドフォードへ。

やはりワークショップで説明を受けているので、作品への理解の度合いが違うし、自分自身を深くコミットさせながら見ることが出来ます。自分が習ってやってみたステップを実際プロの人舞台で踊ってるのを見るのはなんだか感動しちゃいます。

作品はとても良かったです。音楽も良かったし、ストーリーも上手に効果的にまとめてありました。コミカルな部分も混ぜてあって。観客にもすごく受けていました。新聞の前評判も高かったけど、たしかに良かったです。キャサリン役のシャーロット・タルボットすごく良かった。熱演でした。ヒースクリフ役のジョナサン・オリバーも良かったです。でも、彼ももう少し良くなりそう。まだ演技に少しスキがあるかな。

ヒロナオ・タカハシさんのエドガー(キャサリンと結婚する金持ち)もとっても良かったです。これまでの彼の踊りってテクニックはシャープだけど感情の表出がブロックされてる感じがあったんだけど、なんだかそれがとっぱらわれた感じがあります。チアキ・ナガオさんは、今回のキャストでは踊る場面が少なかったけど、プリンシパルもこうやってワキも踊るのが、またこのバレエ団の良いところなんですよね。あいかわらず愛らしい踊りでした。彼女がキャサリンを踊るキャストで是非もう一度見てみたい。

その後出待ちしました。ワークショップで教えていただた先生も通りかかって、「Q母さん、舞台楽しんだ?」って声をかけて下さいました。ワールド・プレミアということでレセプションがあったみたいで、ずっと待ってたんだけど直接会場に行ってしまったダンサーも多かったみたいで、チアキさんには会えませんでした。でも、大好きなダニエルと初めてお話しすることができました。うふふふふ・…。

彼がキャストに入ってるかどうか不明だったけど、一応2人に心ばかりのプレゼントを持ってきてあったので(彼には一度チアキさんを通じてファンレターというか私自身が見たすべての彼の踊りの評を渡してもらったことがあります。そしたら、サインと生写真をくれました)、それをお渡ししたら、”You are so sweet!”ってハグしてキスしてくれました(ほっぺにだけど…。当たり前か…)。わ~い!! という訳でとても幸せな土曜日でした。(いずれサポートしてもらっちゃうぞ!と大胆不敵な事を考える私であった)

この後リーズに戻ってリーズで1泊。翌朝Mに戻り(リーズからは急行で1時間ほど)、宿に寄って荷物だけピックアップして(清算はリーズに行く前にすませてあった)、急ぎ空港へ…という予定だったんですが、なにぶんど鉄道ストが重なって(イギリスではよくあること。イギリスの旅はこういう要素も考慮にいれて発てないとダメです)、「飛行機が発つ前に空港に着くのか~?! 本当に日本に帰れるのか~?!」状態でしたが、何とか無事に帰国でき、良かった良かった。飛行機に乗り遅れるリスクをおかしてまで、リーズに行って本当に良かったです。