アダージオへの道 (4)―もう一生無理だと思っていたけれど・・・

「身のほどしらず」と頭では分かっていても押さえられないのが「煩悩」というもの。

たまたま、大阪に出張する機会があり、以前から一度は経験してみたいと思っていた大阪のW教室のレッスンに参加させてもらうことにしました。主催者のW先生はとてもユニークな方。大人にも沢山のチャンスを下さいます。大人でも舞台でパ・ド・ドゥを踊る機会がある。

でも、その「機会」は、大人たちが「自分の手で」切り拓いたもの。W教室はコンクール入賞者を沢山出している教室。昔は大人がパ・ド・ドウなんて考えられなかったそう。W先生は「大人だって出来る!」がモットーの方だけど。

このW教室の大人がパ・ド・ドウを踊れるようになった契機は、W先生に大人の生徒たちがお願いしたこと。それを受け入れたW先生の懐の深さもすごいけれど、お願いした生徒さんたちの勇気もすごい。

で、私が大阪に出張レッスンするということを知った、その教室の男性の生徒さんでアダージオ経験があり、セミプロのように舞台に出てらっしゃる方が、「じゃあ、僕がお相手してあげます」と、レッスンの始まる時間の前に、アダージオ・レッスンをして下さったんです。W教室のネットの友人数名と、その方にレッスンをつけていただきました。(>本当にありがとうございました)

プロムナードやピルエットなど、サポートしていただいて、久しぶりに、アダージオならではのスピードと空間の広がりを感じて、本当に幸せでした。もう一生踊れないと思っていたアダージオを、もう一度体験出来たのですから・・・。

あぁ、幸せ! もうこれで思い残すことはない・・・と、思いました。