剣道と私 (9)―不協和音

この掛け声を、単音じゃなくて、不協和音で出せるようになるのも、また年季がかかる。

最初はテレもあるし、なかなか大きな声を出せないし、仮に出したとしても、「やー」とか「さー」とか、単音である。それが、しばらくしてくると、和音になってくる。

だから、掛け声を聞くと、多少は年季の入った剣士なのか、初心者なのかってのは、すぐに区別がつくようになる。

私も、不協和音が出せるようになったのは、大学に入ってからかもなー。