夢のような日々 (2)- 「出来なくてもいい」ということの幸せ

当時、自分の仕事上の「夢」に向かって歩いていた私にとって、仕事の修業は毎日が劣等感との闘いでもありました。その道で「プロ」になるには、「できない」は許されない…。まぁ、今となっては、本来は自分が好きな道だった訳だから、もっともっと楽しむことが出来たのに…と思いますが、若かった当時の私には、「楽しい」 ことより「苦しい」ことの方が多かった。

でも、バレエは「出来なくても」いいんです。趣味だし、みんなは子どもから始めてるのに私は大人から…。出来ないのが「あたりまえ」。このことは、まだまだ続く私の仕事上の修業を続けるにあたって(今も続いてます)、とても良い「精神安定剤」になってくれました。だから、当時の私には、バレエは本当に心が休まる時間、癒しの時間、心を開放できる時間でした。それまで、「出来ない」自分を責めて暮らしてきた時間が長かった私には、「出来なくてもいい」がとても新鮮でした