舞台を重ねる (8)-N教室での3回目の発表会:煩悩を乗り越えて(なかったかも) 

そんな訳で、3回目の発表会は、悩み深い発表会となりました。

でも、とにかく、「バレエ・シューズだって、きれいに踊るのはとても難しい」「バレエ・シューズだってきれいに踊れている踊りは本当に美しい」と「真実」、そして、「今の自分にはバレエ・シューズできれいに踊ることは出来ていない」という「現実」を、きちんと認識して、少しでもきれいに踊れるように頑張ろう!と思いました。

頭が納得しても、気持ちが納得しないところもあったけれど、とにかく、それが「正しいこと」で自分は「正しいこと」をするしかないんだ、というのは、自分でもよく分かっていました。

作品は、これまたN先生の振り付けで、可愛らしい作品でした。衣裳もピンクで可愛かった。

一緒に踊った人に、多分今の私の年齢ぐらいの方がいました。前向きにバレエを楽しんでらっしゃる方で、その方からも刺激を受けました。

今思えば、N先生の作品を踊れるというのはすっごく幸せなことだったんです。その次の年からはN先生は大人のクラスの振り付けはなさらなくなったし。ポアント組の振り付けは助教の先生だったし。だから1回多くN先生の振り付けを踊れたことはらっきぃ!だったとも言えます。

当時は、私はN先生の振り付けの素晴らしさというものがまだよく分かっておらず、今考えれば、もっともっと味わって踊れば良かった!という後悔が残ります。