身体と心のメンテナンス (1)-指圧 

指圧を初めて体験したのは、一昨年(2001年)の冬。R教室で毎年冬に行うVa大会が始まって10周年ということで、その年は「くるみ」をやることなり、大人も出していただくことになりました。大人は1幕の貴婦人と2幕のトレパックを踊りました。

振りつけは現役時代は(というか今も現役だけど)世界で活躍されていたH先生。ちょっとコンテンポラリーっぽい、とてもしゃれた振りつけでした。1幕の貴婦人もけっこう踊らせてもらえて、マイムも楽しませてもらえ、私は出産後教室を変ってからは、もう一生幕物には出られないって思ってたので(なのにN教室でも一度出していただけて、その上R教室でも…ということで)、思いがけない幸福でした。

が、本番2日前に背中をやっちまったんです。それも、ふとんの上でうつぶせになってゲームボーイをやったり、仕事が間に合わなくて明け方フトンの中でやはりうつぶせになって書類を読んだりして、そのあと仮眠をとって朝起きてみたら、背中が痛い!

この貴婦人の踊りは背中ず~っとそりっぱなしの踊りで、この背中じゃ踊れない!!!!と真っ青になって、いつも行くリフレクソロジー(これについては改めて)に行ったりしたんですが、こういう場合はリフレでは無理。少しは楽になったんですが。で、レッスンメイトが教えてくれた指圧に行ってみました。これが私の指圧初体験。

ガード沿いのなんか怪しげな感じのところで(入ればそんなことはないんですが)、レッスンメイトが教えてくれたのでなければ、入る勇気が出なかったかも…。中に入ると、ベッドがずら~っと並んでいて、男性の指圧師さんが黙々と患者さんに(お客さん?)に施術(?)をされています。

指圧をやる所も色々なんでしょうが、ここは、あんまり患者さんに色々なことを聞かない。また、「だんな、凝ってますね~。お疲れなんですね。特に○○がすごいです。××なお仕事なんですか?」みたいなことも言わない。言葉からの情報ではなく、あくまでも身体だけから情報を得ようとしているような潔さを感じます。

「身体を触ればどこが悪いか分かります」「悪い所を我々がきちんとケアすれば、いちいちお客にどこが悪いだの何だの言わなくても、お客はその効果を身をもって実感できる」っていうような、プロとしての心意気なんでしょうか。リフレやアロマみたいに色々説明してくれ、セラピストさんとの口頭でのコミュニケーションも含め癒されていくのもいいけど、こういう風に会話はないけど、身体自体を通してのコミュニケーションっていうのに徹するのも良いかも…と思いました。

背中はこれで大分楽になってはきましたが、やはりまだ踊りでそると痛い。せっかく先生に「そり」を誉めていただいていたので、思いきりそりたいよ~! ということで、この後地元情報に詳しい方から教えてもらった整体に行き、多分、リフレ・指圧・整体の3つの効果で、なんとか痛みをほとんど感じずにそれるところまでもってい
くことが出来ました。(ただし、多分一番効いたのは整体。次が指圧。つまり、こういう「疾患」がある場合には、整体のような「治療」の要素が強いものが即効性があるのだと思います)

私はバレエでケガをしたことってないんですが、仕事で寝不足が続き疲れがたまって、寝違えてクビが回らなくなったり、というのはよくあります。この時の背中を痛めたのも、仕事の繁忙期で仕事だけでも無理を重ねていた上、幕物に出るということで、昼休み職場からかけつけて(R教室は職場からも近い)、服のまま朝のクラスの最後にある「くるみ」の練習に加わり、また職場に走って帰る…というようなことを続けていたので、疲れがピークになってたんだと思います。踊りで背中をそってる時間が長かったというのお、もちろん多少は関係していると思います。

この指圧サロンを紹介してくれたレッスンメイトは、「私たちぐらいの年になったら身体のメンテに時間とお金をかけないとやってけないのよねぇ」と言ってました。その通りですね。本当は多少給料が下がっても仕事の方を少しセーブできれば、メンテのための時間もお金も節約できるんでしょうが、勤め人の場合、自分の意志だけで仕事量を決められないですもんね。

その後、「あ、疲れがたまってきたな。このままだと寝違えてクビが回らなくなるぞ!」という「予感」みたいなものを感じた時は、リフレじゃなくて指圧に行きます。やはり伝統ある日本の技、それなりのことはあるみたい。

まぁ、この手のことも、人の身体はそれぞれ違いますから、指圧が合う人も(技術的にもそうだけど、雰囲気とかも)合わない人もいると思います。ここの指圧サロンは指圧師さんが男性なので、女性の場合それだけでリラックスできない場合もあるし、そういう人の場合にはあまり効果がない、と、レッスンメイトは言ってました。

疲れがたまっちゃった時、このままだと体調崩しそうっていう時に、そこから脱却する助けになる方法をいくつか持ってることは、とても良いことだと思います。指圧をそれに加えることが出来たのはこの手のことに研究熱心で情報通のレッスンメイトのおかげです。(>感謝)