ふるふる生活

スローライフ中

番外編「沖縄女流歌人 吉屋チルー物語」

on 2008年2月12日

「沖縄民謡」と「文楽人形」のコラボレーション
「沖縄女流歌人 吉屋チルー物語」

沖縄民謡の第1人者「古謝美佐子」と、人形浄瑠璃文楽座の「吉田勘緑」によって
「沖縄女流歌人吉屋チルー」の世界は作られます。

脚  本  佐原一哉
歌・語り  古謝美佐子   人形  吉田勘緑    演出  吉田勘緑
企画・制作 ちりゅう芸術創造協会(知立市文化会館)
構成・ストーリー
出演者は、歌と語りの古謝美佐子、キーボードの佐原一哉、
文楽人形は、幼少期から大人まで三世代の人形を吉田勘緑が遣います。

人形浄瑠璃

時は元禄、遥か昔の琉球のお話です。
沖縄本島の北、ヤンバルといわれる片田舎の富豪の農家に生まれたチルー、しかし父親がとんでもない男で、公金を使い込み、一家は借金地獄、生き地獄、夜逃げ同然で故郷のヤンバルを追われるはめになった。
やってきたのは読谷村。生活はさらに厳しくなり、チルーの両親はチルーを那覇の花の島(中島遊郭)に売ることを決める。このとき、チルー8歳。幼い心はぼろぼろに。

那覇に続く嘉手納との間にかけられた大きな橋は 私を渡そうとばかりに架けたものに違いない。
♪「恨む比謝橋や 情きねん人ぬ 我ん渡さと思てぃ 架きてぃ置ちぇさ」
(恨むべきは比謝橋よ、きっと情けの無い人が私を渡そうと思うばかりに、架けて置いたに違いない)
故郷を離れ、花の島の厳しい修行の毎日、チルーは年頃を迎え、それはそれはチュラカーギ(美人)な娘に成長し、お客が、チルーを我が物にしようと言い寄る 男が毎日毎日たくさんやってくる。しかし気高きチルーが心底惚れる男は現れません。「都の旦那衆よ、私(チルー)の作ったこの歌の、続きを作って詠んで見 せてください」
見事に続きを読んだ里主に、私はなびいてみせましょう・・・・。
♪「流りゆる水に、桜花浮きてぃ、色美らさあてぃど 掬てぃ見ちゃる」
(流れゆく水に、桜の花を浮かべてみたが、あまりの色の美しさに、掬ってみたよ)

チルーの歌に返した男はただ一人、中里按司という侍。その日からチルーの想いの日々が始まりました。
生まれて初めて 賭きたる恋がはじまります。
しかし、位の高い侍としがない遊女の恋は自由な逢瀬もままならず、ある日、按司から

の遠い島へ仕事で行くことになったと手紙が来る。
またもぼろぼろになったチルーは客もとらず、部屋に閉じこもったきり。自分の運命を恨み、何も食べぬ日が続き、病に伏してしまう。そんな、病床の夢の中、母親の夢を見る。

19となった年の暮れ、チルーの魂は あの天に輝く星となったのでしょうか。。。。。。

演奏される楽曲
「てぃんさぐぬ花」 「琉歌(トゥネー)」「恨む比謝橋」「琉歌 つらね」
「遊び仲風」「天じゃら」「童  神」


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